3人が着ているフライトスーツは、ベースが黄色で胸や足などに青いデザインがあしらわれています。
通常は、紺色や青色が多いロシアのフライトスーツとは異なるもので、欧米のメディアは黄色と青色は、ウクライナの国旗そのものだなどと伝えています。
ソーシャルメディアでもロシアの宇宙飛行士がウクライナとの連帯の意思を示したものではないかと話題になる一方、3人が卒業したロシアの大学のシンボルカラーではないかという見方もあり、この色を選んだ理由について注目が集まっています。
軍事侵攻を受けて欧米などの制裁が拡大されるなか、ロシアの宇宙開発公社「ロスコスモス」のロゴージン社長は、アメリカやヨーロッパとの宇宙開発での協力関係を終わらせることを繰り返し示唆していますが、NASA=アメリカ航空宇宙局は国際宇宙ステーションでの活動に影響はないとしています。
このなかでトラス外相はロシアとウクライナが続けている停戦に向けた交渉について、「ロシア側は残虐な攻撃を隠そうとしているだけではないか」と指摘し進展することに懐疑的な見方を示しました。 またトラス外相は「ロシア軍は撤退の兆候を見せていないし、ロシア側は実質的な提案もしていない。ロシアはこれまでうそをつき続けてきている。交渉に真剣に取り組んでいるのなら、話し合いをしているその日に市民に対し無差別に爆撃することはない」と批判しました。 そして、プーチン大統領はこれまで思い描いてきたような成果が達成できておらず、今後、みずからの野望を成し遂げるため、化学兵器や核兵器などの使用も含め、攻撃をエスカレートさせる可能性があると懸念を示しました。
避難者はさらに増えるおそれがあり、周辺の受け入れ国も困難に直面していると指摘されていて、日本国内でも周辺国の活動を支援しようと寄付を呼びかける動きが広がっています。 このうち、 ▽東京・目黒区にある「ポーランド広報文化センター」は日本円で寄付を受け付けている団体をホームページで紹介しているほか、 ▽東京オリンピック・パラリンピックでポーランドのホストタウンを務めた岐阜県恵那市も市役所に募金箱を設置するなどして支援を呼びかけています。 また多くの避難者を受け入れ、周辺国の中でも特に厳しい状況にあるとされるモルドバの大使館も日本からの寄付を呼びかけています。 寄付を呼びかけている団体の1つ、在日ポーランド商工会議所のピーター・ロバート・スシツキ会頭は「ポーランドには子どもたちだけでおよそ50万人が避難していて、現地にいる私の友人も空いている部屋などを提供しています。わずかでもサポートが必要なので遠い国ですが、募金活動に協力していただければと思います」と話していました。
18日夜「TOKYO FM」で放送された「村上RADIO特別版戦争をやめさせるための音楽」は、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が続く中、反戦や命の大切さを伝える音楽を通じて戦争の停止と平和を呼びかけようと企画されました。 番組の冒頭、村上さんは「音楽に戦争をやめさせるだけの力があるのか。残念ながらそういう力はないと思います。でも聴く人に『戦争をやめさせなくちゃいけない』という気持ちを起こさせる力はあります」とあいさつしました。 村上さんはみずから所蔵するCDやレコードの中から選んだ楽曲を、歌詞の意味や当時の社会情勢とともに紹介し、このうち若者に命の大切さを伝えるとともに、大人に対しては、若者を支える必要性を訴えたアメリカの曲を流した際、「年寄りが勝手に始めた戦争で若い人が命を落とすというのは本当に悲しむべきことだ」と思いを述べました。 およそ1時間の番組の最後に、村上さんはアメリカのキング牧師がかつて演説の中で述べた「ヒトラーがドイツで行った行為はすべて合法的だった。そのことを決して忘れてはならない」ということばを紹介したうえで、「指導者にただ黙っておとなしくついていくと大変なことになりますよ」と話し、権威主義に妄信することの危険性を訴えました。
ベンドルさんは「この戦争によって外科的治療を必要とするけが人が増えているため、手術用の医療器具を送っている。また、結核やC型肝炎などの患者が治療を続けるのが難しい状態になっていて、こうした患者の治療に必要な薬も届けている」と現地での活動や状況について説明しました。 一方、ロシア軍の激しい攻撃が続く東部マリウポリには支援物資を届けられない状態が続いていて、現地のスタッフから病院や薬局では医薬品などの物資が完全になくなったという報告を受けているということです。またマリウポリでは水や食料の不足も深刻な状況になっているということです。 ベンドルさんは「特に子どもたちのことを心配している。脱水症状で下痢をし、さらに症状が悪化する危険性があり、最悪の場合は死に至る」と述べ、戦闘の長期化によって多くの人の命が危険にさらされると危機感を示しました。 そして「病院などへの攻撃が続けば、マリウポリで起きていることがほかの都市でも起きかねず、より多くの人が治療を受けられない状態になってしまう」と述べ、一刻も早く攻撃を停止することが必要だと訴えました。
ミコライフは、ウクライナ南部にある最大の港湾都市オデッサに近く、ロシア軍によって掌握されたと伝えられるヘルソンからロシア軍が進軍する可能性が指摘されています。 今もミコライフで暮らすニコライさん(68)は、現在の状況について「ロシア軍が侵攻してからミサイルや空爆の音がきこえるようになった。きょうは、寝ている間にもきこえた。ヘルソンからも飛んできているようで、大きな音がする」と緊迫した様子を話しました。 また、ミサイル攻撃の危険性を伝える警報が鳴ると、地下へ避難を余儀なくされていると言うことで「妻はサイレンが鳴って調子が悪くなり、横になって休んでいる」とたび重なる避難で精神的にも夫婦の負担になっているということです。
このうちもっとも多くの人がポーランドと国境を接するウクライナ西部の地域に避難しているということです。 またUNHCRによりますと、ウクライナから周辺国など国外に避難した人もさらに増え、18日時点で327万人に上るということです。 ウクライナの人口の4分の1近くの人たちが住む家を追われる事態となっていますが、報告書では「戦闘地域では立往生したり、安全上のリスクから動けずにいる人も多くいる」と指摘しています。
このうち、 ▽エストニアは、ロシア大使館の職員3人を、 ▽ラトビアは、職員3人を、 ▽リトアニアは、職員4人を、 ▽ブルガリアは、職員10人を追放するとしています。 各国は、追放の理由として「外交官としての地位にそぐわない活動をし、不利益を与えている」などとしたうえで、ロシアから軍事侵攻を受けているウクライナとの連帯を示すために決定を下したと説明しています。
ドネツク州のキリレンコ知事は18日、地元のテレビ局のインタビューのなかで、ロシア軍の砲撃が続いているため、バスなどを使った集団での避難ができていないとしたうえで「住民は、徒歩や自家用車でなんとか街から出ようとしている」と述べ、切迫している市内の状況を訴えました。 人工衛星を運用するアメリカの企業「マクサー・テクノロジーズ」が公開した、現地時間18日の朝に撮影した衛星画像では、市外に逃れようとする車が長い列を作っている様子が写っています。 マリウポリでは市の中心部も攻撃を受けていて、18日にロイター通信が公開した映像では、アパートや大型のショッピングモールが黒焦げになった様子が撮影されています。 地元警察の幹部は、NHKの取材に対し、市内では2週間にわたって電気やガスが止まっていると明らかにしていて、市内を撮影した映像では、まきを燃やして食事を作る人の姿が映っています。 犠牲者も多く出ていますが、攻撃が続いていて危険なため十分な埋葬もできておらず、一部の遺体は回収されず、路上に置かれたままになっているということです。
ウクライナ西部の主要都市、リビウでは、国際空港の近くにある施設がロシア軍による攻撃を受けたことを地元の市長が明らかにしていますが、これについて高官は「ミサイル攻撃が行われたようだ」と指摘したうえで、現時点でその種類や発射場所などはわからないとしています。 また東部の要衝マリウポリについて、ウクライナ側が防衛しているものの、ロシア軍が都市を孤立させたうえで、激しい砲撃を続けているという認識を示しました。 一方、首都キエフに向かっているロシア軍の地上部隊に目立った前進はみられず、ウクライナ側の激しい抵抗にあっているということです。 また、ウクライナの空域で制空権をめぐる攻防が続く中、ウクライナ軍は航空機や防空システムを維持しているとしています。
この中でクリチコ市長は、地面に空いた大きな穴や周囲の建物を指さしながら「砲弾が命中した場所だ。重要なのは、ここには幼稚園があり、学校や住宅があることだ。これらの建物の窓は吹き飛ばされ、もう住めないことがわかるだろう」と訴えました。 また、この場所で1人が死亡し、4人の子どもがけがをしたほか、19人が入院していることを明らかにしました。 さらに、クリチコ市長は記者団の取材に対して「この戦争は民間人に対するものだ。ここに軍人は見当たらないし軍事基地でもない。民間人のためのアパートだ」と強調しました。 そして「マリウポリ、ハリコフ、チェルニヒウなど、ほかの都市を見ればわかるが、ロシアはキエフでも全く同じことをしてくるだろう」と述べ、攻撃が激しさを増していることに危機感を示しました。 ロイター通信はキエフ市の当局者の話として、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まってから、キエフではこれまでに222人が死亡し、このうち60人が民間人で、うち4人は子どもだと伝えています。
そのうえで「私たちは国民と国家を守るという純粋な目標を持っているが、武器や戦闘機が不足している」と述べ、欧米諸国に対して最新鋭の兵器の供与を求めたほか、ロシアの船舶の入港停止や、民間企業のロシアからの撤退などの措置を進めるべきだと訴えました。
またプーチン大統領は、2014年にクリミアを併合したことについて「クリミアを屈辱的な立場から救う必要があった」とも主張しました。 一方、この様子はロシアの国営テレビで放送されていましたが、プーチン大統領の演説の途中で、画面が突然、切り替わり、音楽コンサートの様子が流れました。 その後、改めて、演説はすべて放送され、ロシア大統領府のペスコフ報道官は「サーバー上の技術的障害によって引き起こされた」と説明しました。 国営テレビの放送でのプーチン大統領の演説の中断は異例で、国民の愛国心を高め団結を呼びかけるイベントでのトラブルに、インターネット上では「いったい何が起きたのか」などと、波紋が広がっています。
ロシアによるウクライナ侵攻を受けて、アメリカ政府は先月、アメリカ製の航空機などがロシアに渡らないようにする輸出規制を導入しました。 しかし、これに違反して、今月2日以降「アエロフロート」などのロシアの航空会社が所有するアメリカ・ボーイング社製の航空機が、アメリカ以外の国からロシアに飛行した事例を複数確認したとしています。 レモンド商務長官は声明で「ロシアの企業やオリガルヒと呼ばれる富豪らが堂々と飛行するのは許されない」として、アメリカや海外の企業、それに個人に対して、ロシアの航空会社と取り引きを行わないよう警告するとともに、違反した場合は、厳しく処分する方針を示しました。
イギリスの独立した規制機関、放送通信庁は18日、ロシアの国営テレビ、RTについて放送しているニュースや、ウクライナへの軍事侵攻をめぐる報道などを検証した結果、イギリス国内で放送する免許を取り消したと発表しました。 放送通信庁は、RTがロシア政府から出資されていることや、ロシア政府の主張とは異なる独立したジャーナリズムが事実上、罪に問われる新たな法律がロシア国内で成立したことも踏まえて「公平性という点で放送のための規範に適合していないと考えられる」と説明しています。 今回の決定について、RTは「放送通信庁は、独立した機関を装っているが、イギリス政府の道具にすぎない。RTが放送に適合していないという誤った判断によって、イギリス市民が情報を得る権利を奪った」などと批判しています。
この中には、首都キエフ、第2の都市ハリコフのほか、東部のドネツク州やルガンスク州などの市民が含まれています。 ただ、激しい攻撃が続く東部のマリウポリなどは、市民が多数犠牲になったという情報があるものの、詳しい確認が取れておらず、実際の犠牲者数はさらに多いとしています。
イギリス外相 停戦交渉の進展に懐疑的な見方示す
ウクライナ情勢 避難者受け入れの周辺国支援の動き広まる
作家の村上春樹さん ラジオ番組で反戦と平和を訴えメッセージ
「国境なき医師団」 “戦闘の長期化で多くの人の命が危険に”
ウクライナ 南部のミコライフの住人「空爆の大きな音」
ウクライナの国内の避難民 推計648万人に(16日時点)
バルト3国など5か国でロシアの外交官追放へ
ドネツク州知事「マリウポリはロシアの砲撃で集団避難できず」
米 国防総省の高官 “ロシア軍 1080発以上のミサイルを発射”
キエフ市長「この戦争は民間人に対するもの」
ゼレンスキー大統領 “ロシアは戦争の代償を払う”
プーチン大統領 “人々のジェノサイドからの解放が目的”
米 ロシアへの輸出規制に違反する事例を公表 処罰へ
英 ロシアの国営テレビ 国内での放送免許取り消しを発表
国連人権高等弁務官事務所「59人の子ども含む816人が死亡」