ロシア軍マリウポリの港掌握と主張戦力増強の動き続く - Easy News

ウクライナ東部とうぶへの攻撃こうげきを続つづけるロシア軍ぐんは、要衝ようしょうマリウポリの港みなとを掌握しょうあくしたと主張しゅちょうするなど、市内しないの完全かんぜん掌握しょうあくに向むけて攻勢こうせいを強つよめています。

アメリカ国防こくぼう総省そうしょうの高官こうかんは、ロシア軍ぐんがウクライナと国境こっきょうを接せっするベラルーシやロシア国内こくないで、戦力せんりょくを増強ぞうきょうする動うごきが続つづいていると指摘してきしていて、近ちかく大だい規模きぼな攻撃こうげきが行おこなわれる可能かのう性せいがあるとの警戒けいかいが強つよまっています。

ロシア国防省こくぼうしょうは13日にち、ウクライナ各地かくちをミサイルなどで攻撃こうげきし、東部とうぶハルキウ州しゅうにあるウクライナ軍ぐんの施設しせつを破壊はかいしたなどと発表はっぴょうしたほか、東部とうぶの要衝ようしょうマリウポリについて、商業しょうぎょう用ようの港みなとを掌握しょうあくしたなどと発表はっぴょうし、マリウポリ市内しないの完全かんぜん掌握しょうあくに向むけて、攻勢こうせいを強つよめているとみられます。

ウクライナの公共こうきょう放送ほうそうは、動画どうが投稿とうこうサイト、ユーチューブで13日にちに映像えいぞうを公開こうかいし、東部とうぶハルキウ州しゅうで文化ぶんか会館かいかんや学校がっこう、それに住宅じゅうたくが爆撃ばくげきされて火災かさいが発生はっせいするなどし、このうち学校がっこうの建物たてものは半分はんぶんが破壊はかいされたなどと伝つたえています。

こうした中なか、アメリカ国防こくぼう総省そうしょうの高官こうかんは13日にち、ロシア軍ぐんがウクライナ東部とうぶで戦力せんりょくを増強ぞうきょうするための動うごきが続つづいていると指摘してきしました。

このうち、ウクライナと国境こっきょうを接せっするベラルーシやロシア国内こくないでは、引き続ひきつづきロシア軍ぐんの部隊ぶたいを再さい編成へんせいする動うごきがみられ、ヘリコプターや追加ついかの砲撃ほうげきシステムなどの装備そうびをととのえているのが確認かくにんできるとしています。

また東部とうぶハルキウ州しゅうにあるイジュームの南側みなみがわで、兵器へいきなどの戦力せんりょくを増強ぞうきょうしていると指摘してきし、ウクライナ東部とうぶへの投入とうにゅうを目指めざしているとの見方みかたを示しめしました。

さらにロシア軍ぐんがロシア西部せいぶのバルイキなどで部隊ぶたいの再さい編成へんせいや補給ほきゅうなどを行おこなったあと、東部とうぶルハンシク州しゅうの北部ほくぶに侵攻しんこうさせているのが確認かくにんできるということで、ウクライナ東部とうぶで近ちかく大だい規模きぼな攻撃こうげきが行おこなわれる可能かのう性せいがあるとの警戒けいかいが強つよまっています。

米べい国防こくぼう総省そうしょう追加ついかの軍事ぐんじ支援しえん速すみやかに現地げんちへ

アメリカ国防こくぼう総省そうしょうのカービー報道ほうどう官かんは13日にち、記者きしゃ会見かいけんで、バイデン政権せいけんが新あらたに決定けっていしたウクライナへの追加ついかの軍事ぐんじ支援しえんについて、速すみやかに現地げんちに送おくる考かんがえを示しめしました。

アメリカ国防こくぼう総省そうしょうによりますと、ウクライナへの追加ついかの軍事ぐんじ支援しえんには、兵士へいしを輸送ゆそうする装甲車そうこうしゃ200台だいや軍用ぐんよう車両しゃりょう100台だい、それにヘリコプター11機きのほか、砲撃ほうげきに使つかわれるりゅう弾だん砲ほうが含ふくまれるということです。

また、対たい戦車せんしゃミサイル「ジャベリン」を500基き、自爆じばく型がたの無人むじん攻撃こうげき機き「スイッチブレード」300機きも、追加ついかで供与きょうよするとしています。

カービー報道ほうどう官かんは、ロシア軍ぐんが軍事ぐんじ作戦さくせんの重点じゅうてんを移うつすウクライナ東部とうぶについて、ロシア領内りょうないに近ちかいことから、ロシア軍ぐんにとって前線ぜんせんの部隊ぶたいへの補給ほきゅうルートが短みじかくなるとの認識にんしきを示しめしました。

さらに、東部とうぶ地域ちいきは平たいらな地形ちけいだとして、ロシア軍ぐんが地上ちじょう部隊ぶたいを本格ほんかく的てきに投入とうにゅうする前まえに、戦車せんしゃや長距離ちょうきょり砲撃ほうげき、それに迫撃はくげき砲ほうなどによる攻撃こうげきを行おこなうことが予想よそうされると指摘してきしました。

そして「われわれはウクライナ側がわと話し合はなしあい、彼かれらが何なにを必要ひつようとしているかを確認かくにんしている」と述のべて、追加ついかの軍事ぐんじ支援しえんについて速すみやかに現地げんちに送おくる考かんがえを示しめしました。

マリウポリ市長しちょう “10万まん人にん以上いじょうが市内しないに避難ひなん待まっている”

ロシア軍ぐんの激はげしい攻撃こうげきが続つづいている、ウクライナ東部とうぶマリウポリのボイチェンコ市長しちょうは13日にち、オンラインの会見かいけんで「およそ15万まん人にんがマリウポリから退避たいひできたものの、10万まん人にん以上いじょうが市内しないに残のこり避難ひなんできるのを待まっている」と話はなし、マリウポリの人口じんこう40万まん余あまりのうち、いまだに多おおくの人ひとが現地げんちに残のこっている現状げんじょうを述のべました。

また「さらに郊外こうがいには退避たいひの準備じゅんびを終おえ、避難ひなんを待まつ6万まん人にんがいる」と述のべて、マリウポリ周辺しゅうへんにも避難ひなんできずにいる人ひとが多おおくいるとしました。

さらにボイチェンコ市長しちょうは、ロシア側がわが市内しないの占領せんりょうした地域ちいきを閉鎖へいさしたと述のべたうえで「ロシア側がわが遺体いたいを焼却しょうきゃくする移動いどう式しきの施設しせつを13台だい、市内しないに導入どうにゅうしたことを確認かくにんした。ロシアが戦争せんそう犯罪はんざいの証拠しょうこを消けすための準備じゅんびを進すすめている」と訴うったえました。

黒海こっかいのロシア軍ぐん艦艇かんてい深刻しんこくな損傷そんしょうか

ウクライナ南部なんぶのオデーサ州しゅうの知事ちじは14日にち、黒海こっかいに展開てんかいしているロシア軍ぐんの艦艇かんていに対にたいして「ミサイル攻撃こうげきで深刻しんこくな被害ひがいをもたらした」とSNSに投稿とうこうしました。

一方いっぽう、ロシア国営こくえいメディアは14日にち、ロシア国防省こくぼうしょうの話はなしとして「黒海こっかい艦隊かんたいの巡洋艦じゅんようかん『モスクワ』が、火災かさいの結果けっか、弾薬だんやくが爆発ばくはつし、深刻しんこくな損傷そんしょうを受うけた」と伝つたえました。

ロシアメディアは、乗組のりくみ員いんは避難ひなんしたとも伝つたえていますが、ウクライナ軍ぐんの攻撃こうげきによるものかについては言及げんきゅうしていません。

松野まつの官房かんぼう長官ちょうかん “ロシアの国際こくさい法ほう違反いはん厳きびしく非難ひなん”

松野まつの官房かんぼう長官ちょうかんは、午前ごぜんの記者きしゃ会見かいけんで「ロシア側がわのさまざまな主張しゅちょうは承知しょうちしているが、一ひとつ一ひとつにコメントすることは差し控さしひかえたい」と述のべました。

そのうえで「問題もんだいの本質ほんしつは、プーチン大統領だいとうりょうが平和へいわ的てき解決かいけつに向むけた各国かっこくからの働はたらきかけを聞き入ききいれず、ウクライナの非ひ軍事ぐんじ化かや中立ちゅうりつ化かといった一方いっぽう的てきな要求ようきゅうを実現じつげんすべく武力ぶりょく行使こうしに及およんだことだ。ロシアによるウクライナへの侵略しんりゃくは国際こくさい秩序ちつじょの根幹こんかんを揺ゆるがす行為こういで、明白めいはくな国際こくさい法ほう違反いはんとして厳きびしく非難ひなんされるべきものだ」と指摘してきしました。