現場に
設けられた
追悼施設「
祈りの
杜」では、
新型コロナの
影響で
中止していた
追悼慰霊式が3
年ぶりに
行われました。
式には遺族やけがをした人たち、それにJR西日本の関係者など244人が参列し、はじめに全員で黙とうをささげました。
このあとJR西日本の長谷川一明社長がおわびと追悼のことばを述べました。
この中で長谷川社長は「皆様、お一人お一人の大切な人生を私たちが一瞬にして奪ってしまい誠に申し訳ありませんでした。どれだけ時間が経過してもどれだけ世代交代が進んでも私どもとしてこの事故を風化させることはございません。事故の重い反省と教訓を継承し続け、強い使命感を持って安全性向上の取り組みを一歩一歩着実に進めてまいります」などと述べました。
このあと遺族など参列者が慰霊碑に向かって順番に献花を行いました。
「祈りの杜」では、午後5時から午後8時の間に一般の人の献花も受け付けるということです。
遺族「二度と『遺族』という人間をつくってほしくない」
脱線事故で
当時40
歳だった
長女を
亡くした
藤崎光子さん(82)は
事故現場付近を
訪れ「『JR
西日本は
少しでも
安全になったよ』と
娘に
声をかけてあげたいが、
何も
変わっていないと
感じている。
ここに
来るたびに、
娘は
殺され、17
年間ずっと迷い
続けていると
感じている。
私と
娘が
望んでいるのは、
二度と私のような『
遺族』という
人間をつくってほしくないということです。JR
西日本に
求めるのは
安全、それだけです」と
話してました。
そして「事故を次の世代、次の時代に伝えていくには、事故現場などの存在がとても大事だと思います。遠足や修学旅行で訪れる子どもたちにも事故車両を見てもらえるような展示の方法を考えてほしい」と訴えました。
被害者 山下亮輔さん「あっという間の17年」
17
年前、
先頭車両に
乗っていて
足に
大けがをした
山下亮輔さん(35)は
追悼慰霊式に
出席したあと「
慰霊式では
両親と
献花し、
亡くなられた
方の
前で
僕自身元気に
過ごしていると
伝えました。
振り返ると
あっという間の17
年でした。
事故があったからこそ
一日一日を
大切に
大事にすることを
考えながら
過ごしています。
入院中に
支えてくれた
看護師や
医師、
献身的な
介護をしてくれた
両親に
感謝しています。
今度は
自分が
誰かのために
役に
立てるよう
活動を
続けたいです」と
話していました。
事故発生とほぼ同時刻 快速電車が現場を通過
現場では
脱線事故が
発生した
午前9
時18
分とほぼ
同じ時刻に、
快速電車が
速度を
落としながら
通過しました。
線路沿いの道路では関係者や近所の人などが立ち止まって、黙とうをささげていました。
JRへの就職を希望している大阪市の専門学校生は「当時のことはあまり分かりませんが亡くなられた方々に黙とうをささげようとここに来ました。このような事故は二度と起こってはいけないと思います」と話していました。
電車内では乗客が祈りも
脱線事故が
発生した
午前9
時18
分とほぼ
同じ時刻に
現場を
通過した
電車の
車内では、
事故現場にさしかかる
前に「
本日で
福知山線列車事故から17
年を
迎えます。
お亡くなりになられた
お客様のご
冥福を
お祈りするとともに、ご
遺族の
皆様、おけがをされた
方とご
家族に
深くおわび
申し上げます。
私たちは
この事故を
心に
刻み
安全運行に
努め、
改めてお客様から
安心してご
利用していただけるよう
全力をあげて
取り組んでまいります」とのアナウンスが
流されました。
そして電車が現場付近に近づくと速度が落とされた車内では、花を持った男性が静かに手を合わせて祈りをささげる様子が見られました。
千葉県から慰霊のために訪れたという男性は「日常の生活や当たり前の幸せな日々を過ごしていたはずの人たちが事故で命を落としたり、大けがで人生が変わることを余儀なくされたりしたことを考えると、なぜ速度を落としてカーブを通過できなかったのかという思いが込み上げてきます。いちばんの責任は運転士にあるのかもしれませんが、事故の背景を思い起こすとJR西日本にも大きな責任の一端を感じてもらわない訳にはいかない」と話していました。
JR西日本社長「安全第一を積み重ねていかないといけない」
事故が
起きた
午前9
時18
分にはJR
西日本の
長谷川一明社長ら
役員が
電車が
衝突した
マンションに
向かって
深く
頭を
下げ、
黙とうをささげました。
長谷川社長は追悼慰霊式のあと取材に応じ「事故から17年を迎え、改めて被害にあわれた方のご無念や遺族の悲しみや苦しみを深く心に刻み、安全第一を積み重ねていかないといけない」と話しました。
JR西日本は安全性の向上を「最重要課題」に掲げていますが、コロナ禍の影響などで2年連続で巨額の赤字が見込まれる中、さらなるコスト削減を迫られていて、経営の効率化が喫緊の課題となっています。これについて長谷川社長は「鉄道が基幹事業である私たちにとって安全なくしてグループの持続や発展はない。足元が厳しい経営状況ではあるが、だからこそ安全の取り組みを揺るぎなく積み重ねていく必要がある」と話しました。
JR伊丹駅前 3年ぶり犠牲者追悼する鐘の音響く
兵庫県伊丹市のJR
伊丹駅前では、
事故の
犠牲者を
追悼する
鐘の
音が3
年ぶりに
響き
渡りました。
JR伊丹駅前の広場にあるカリヨンは、ピアノのように鍵盤とペダルを使って大小43個の鐘を演奏する鍵盤楽器の一種で、例年、事故の起きた日に鐘を鳴らして犠牲者を追悼してきました。
新型コロナの感染拡大で中止が続いていましたが、ことしは感染状況が比較的、落ち着いていることから3年ぶりに行われ、事故で大けがをした伊丹市の増田和代さん(52)など市民や市の職員15人が集まりました。
そして、事故の起きた午前9時18分に合わせて、事故で亡くなった伊丹市の市民の人数と同じ18回、鐘を打ち鳴らし、集まった人たちが事故現場の方角を向いて黙とうをささげました。
伊丹市危機管理室の井手口敏郎室長は「コロナ禍で追悼行事が縮小したが、事故を忘れてはいけない。17年前の事故に市民の皆さんに思いを寄せていただき、これからも安全・安心な街づくりを一緒にしていきたい」と話していました。
震度6弱の高知県 宿毛市の誤報告で一時災害対策本部を解散
17日の地震で震度6弱の揺れを観測した高知県宿毛市が18日、「災害対策本部を解散した」と県に誤って報告し、これを受けた県が一時、災害対策本部を解散していたことがわかりました。災害対応への影響はなかったということですが、情報共有などに支障が出るおそれがあり、宿毛市は再発防止に努めるとしています。
Source: NHK
Apr 19, 2024 21:04
ホテルが高い…観光需要の回復などで「宿泊料」25%余上昇
「高い!」大型連休を前にホテルを予約しようとしたとき、そう感じた方もいるのではないでしょうか。昨年度の平均の消費者物価指数が発表され、ホテルなどの「宿泊料」は、前の年度より25点5%上昇しました。影響は、働く人の「出張」にも…。上昇はいつまで続くのか、取材しました。
Source: NHK
Apr 19, 2024 18:04
小林製薬「紅麹」問題 プベルル酸のほか通常入らない2物質確認
小林製薬の「紅麹」の成分を含むサプリメントを摂取した人が腎臓の病気などを発症した問題で、厚生労働省が国の研究所で健康被害の訴えがあった紅麹原料のサンプルを分析した結果、会社側から報告された「プベルル酸」とみられる成分のほかに、少なくとも2つの通常は入っていない物質が確認されたことが関係者への取材で分かりました。厚生労働省は、物質の特定を進めるとともに健康被害の原因の解明を急ぐことにしています。
Source: NHK
Apr 19, 2024 15:04
新型コロナワクチン 約2億4000万回分 額で6600億円余が廃棄へ
新型コロナワクチンの無料接種が先月末で終了したことに伴い、廃棄されるワクチンが合わせておよそ2億4000万回分、額にして6600億円余りに上ることがわかりました。武見厚生労働大臣は「獲得競争の中で確保したもので、むだとは考えていない」としています。
Source: NHK
Apr 19, 2024 13:04
G20財務相・中央銀行総裁会議が閉幕 今後の円相場の動向が焦点
ワシントンで開かれたG20=主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議は日本時間の19日未明に閉幕しました。日本は、日米韓3か国の財務相会合などの機会を通じて、最近の急速な円安に対する懸念の共有をはかりましたが、その後、中東情勢が一段と緊迫化する中、今後の円相場の動向が焦点となります。
Source: NHK
Apr 19, 2024 12:04
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