また、ポーランドメディアの取材しゅざいに応おうじた際さいの動画どうがも公開こうかいされ、この中なかでロシアとの交渉こうしょうについて「捕虜ほりょの交換こうかんなど、約束やくそくしたことがその後そのご何なん度ども覆くつがえされるため、信しんじることができない。ロシアで権限けんげんを持もっているのは1人にんだけで、その人物じんぶつと直接ちょくせつ交渉こうしょうし、合意ごういすることでしか、約束やくそくは果はたされないと理解りかいするに至いたった」と述のべた上うえで「ロシアが交渉こうしょうを完全かんぜんに打ち切うちきるリスクは非常ひじょうに高たかい」と述のべ、停戦ていせん交渉こうしょうの行方ゆくえが厳きびしいという見方みかたを明あきらかにしました。

そして10秒間びょうかんほど沈黙ちんもくしたあと「いくつかの映像えいぞうを見みて、そんなことを真剣しんけんな、分別ふんべつのある指導しどう者しゃがすると想像そうぞうするのは難むずかしい」と述のべた上うえで、ロシア軍ぐんの侵攻しんこうを「プーチン大統領だいとうりょうの悪行あくぎょう」と強つよいことばで表現ひょうげんし、非難ひなんしました。

カービー報道ほうどう官かんは、オバマ政権せいけん時代じだいにも国防こくぼう総省そうしょうと国務省こくむしょうの報道ほうどう官かんを務つとめ、ふだんは冷静れいせいな説明せつめいぶりで知しられています。

支払しはらい代理だいり人じんであるアメリカのシティバンクのロンドン支店してんに送金そうきんしたとしていて「義務ぎむは果はたした」と主張しゅちょうしています。

ロシア財務省ざいむしょうは今月こんげつ4日にちが期限きげんの利払りばらいや償還しょうかんを自国じこく通貨つうかルーブルで実施じっししたとしていましたが、その後そのご、世界せかいの主要しゅような金融きんゆう機関きかんの代表だいひょうなどでつくる委員いいん会かいが潜在せんざい的てきなデフォルト＝債務さいむ不ふ履行りこうにあたるという判断はんだんを示しめしていました。

市場しじょうからは今回こんかいの対応たいおうでデフォルトが避さけられるかは投資とうし家かへの支払しはらいが確認かくにんできるまで不透明ふとうめいだという指摘してきが出でています。

この中なかでラブロフ外相がいしょうは、ウクライナが、NATO＝北大ほくだい西洋せいよう条約じょうやく機構きこうへの加盟かめいを断念だんねんする代かわりとなる新あらたな安全あんぜん保障ほしょうの枠組わくぐみをめぐり、ウクライナ側がわが、先月せんげつの合意ごうい内容ないようから要求ようきゅうを変かえたと主張しゅちょうし「もし、ウクライナが誠実せいじつで善意ぜんいの交渉こうしょう者しゃであれば、われわれは交渉こうしょうを進展しんてんさせ、ウクライナは国連こくれんの安全あんぜん保障ほしょう理事りじ会かいのメンバーなど多おおくの国くにから安全あんぜん保障ほしょうを与あたえられるだろう。われわれはこれに反対はんたいしていない」と述のべました。

そして「われわれの交渉こうしょうが行き詰いきづまっているのは、ウクライナ側がわが支離滅裂しりめつれつで、毎回まいかい、適当てきとうにあしらおうとしているからだ。そして、アメリカやイギリスなどが、交渉こうしょうプロセスを加速かそくさせないように指示しじしているせいだ」と述のべ、背後はいごでアメリカなどが停戦ていせん交渉こうしょうを意図いと的てきに遅おくらせていると一方いっぽう的てきに主張しゅちょうしました。

この高官こうかんによりますと、ロシア軍ぐんは東部とうぶハルキウ州しゅうのイジュームから南みなみに向むけ徐々じょじょに前進ぜんしんしていて、地上ちじょう部隊ぶたいの展開てんかいに先立さきだって、ウクライナ側がわに対にたいし、砲撃ほうげきや空爆くうばくを行おこなっているということです。

ただ、こうした攻撃こうげきはロシア側がわのねらいよりも効果こうかをあげられておらず、ロシア軍ぐんはウクライナ側がわの激はげしい抵抗ていこうに直面ちょくめんしているうえ、前線ぜんせん部隊ぶたいへの物資ぶっしの補給ほきゅうルートを維持いじするため、慎重しんちょうに進すすんでいると指摘してきしました。

そして「ロシア軍ぐんの前進ぜんしんは遅おそく、場所ばしょによって差さがあるため、彼かれらの東部とうぶでの計画けいかくは当初とうしょの予定よていより遅おくれていると考かんがえられる」と述のべ、計画けいかくに比くらべて少すくなくとも数すう日間にちかんは遅おくれているという認識にんしきを示しめしました。

そのうえで、ウクライナ東部とうぶでの戦闘せんとうについて、ロシア側がわとウクライナ側がわがともに地形ちけいに精通せいつうしていることや、長距離ちょうきょりからの攻撃こうげきを仕掛しかけていることなどから、長期ちょうき化かする可能かのう性せいがあるという認識にんしきを重かさねて示しめしました。

また、この高官こうかんはロシアが核兵器かくへいきを使つかう可能かのう性せいについて「われわれは彼かれらの核かく戦力せんりょくを毎日まいにち監視かんしし続つづけているが、核兵器かくへいきの使用しようやNATO＝北大ほくだい西洋せいよう条約じょうやく機構きこうへの脅威きょういがあるとは見みていない」と述のべました。

そのうえで、ゼレンスキー大統領だいとうりょうは「ロシアとの大だい規模きぼな戦争せんそうが始はじまってからきょうで65日にち目めだ。ロシアはわれわれが5日にちも耐たえられないことを望のぞんでいただろうが、ここにいる英雄えいゆうたちとわれわれの『自由じゆうに生いきたい』という思おもいのおかげで闘たたかい続つづけている」と述のべ、引き続ひきつづき、抗戦こうせんを続つづける姿勢しせいを示しめしました。

主おもな避難ひなん先さきは、ポーランドがおよそ299万まん人にん、ルーマニアがおよそ81万まん人にん、ハンガリーがおよそ51万まん人にん、モルドバがおよそ44万まん人にんなどとなっています。

また、ロシアに避難ひなんした人ひとは、およそ65万まん人にんとなっています。

金利きんりの引き下ひきさげは、今月こんげつに入はいり2度目どめとなります。

ロシア中央ちゅうおう銀行ぎんこうは、ウクライナへの軍事ぐんじ侵攻しんこう後ごのことし2月末げつまつ、通貨つうかルーブルの急落きゅうらくに対応たいおうするため政策せいさく金利きんりを9.5％からほぼ2倍ばいに当にあたる20％へと大幅おおはばに引き上ひきあげたあと、今月こんげつ11日にちから17％に引き下ひきさげていました。

利下りさげの背景はいけいについて、ロシア中央ちゅうおう銀行ぎんこうは、通貨つうかルーブルが持ち直もちなおしインフレが鈍化どんかしているとしたうえで「ロシア経済けいざいの外部がいぶ環境かんきょうは依然いぜんとして厳きびしく、経済けいざい活動かつどうにかなりの制約せいやくがあるものの、物価ぶっかと金融きんゆうの安定あんていにおけるリスクはもはや高たかまっていないと判断はんだんした」と説明せつめいしています。

ロシア中央ちゅうおう銀行ぎんこうは、年内ねんないに金利きんりをさらに引き下ひきさげる可能かのう性せいがあるとしています。

戦勝せんしょう記念きねん日びはロシアでは国民こくみんの愛国あいこく心しんが最もっとも高たかまる日ひで、これまで中央アジアちゅうおうあじあのカザフスタンなど旧きゅうソビエト諸国しょこくの大統領だいとうりょうのほか、70周年しゅうねんの節目ふしめの2015年ねんには中国ちゅうごくの習近平ちから国家こっか主席しゅせきも出席しゅっせきしていました。