米国のリンカーン大統領を暗殺した容疑者に対する懸賞金を記した珍しい指名手配のポスターがこのほど競売にかけられ、16万6375ドル(約2200万円)で落札された。
ポスターは1865年4月20日に印刷されたもので、ジョン・ウィルクス・ブースとその共犯者を捕まえると合計10万ドルの懸賞金が支払われるとうたっている。ブースは同年の4月14日に首都ワシントンの劇場で、リンカーン大統領を射殺していた。
ポスターによれば、ブースを逮捕すれば「陸軍省」から5万ドルが支払われる。さらに、ブースの共犯のジョン・サラットとデービッド・ヘロルドに対してはそれぞれ2万5000ドルを提供するとしている。
競売会社によれば、競売は10万ドルから開始された。今回のポスターは初版のもので、陸軍省が発表した3種類のポスターデザインの中で最も希少なものだという。
競売会社によれば、ポスターは同じフィラデルフィア市の家庭で何十年にもわたって受け継がれてきた。ポスターが販売されたり競売にかけられたりしたのは今回が初めてだった。
ポスターでは、ブースや共犯者の逮捕につながるあらゆる情報にも「十分な懸賞金」が支払われるとうたっているほか、善良な市民に対して公の正義を支援することなどを求めていた。