中国で
淡水魚のニジマスを「サーモン」だとする
新たな
表示の
規定が
作られ、
その決定方法をめぐって
批判が
起きています。
日本食ブームなどでサーモンを
生で
食べる機会が
増えている
中国で、ことし
5月、
国営メディアがサーモンの
生産現場を
紹介する
番組を
放送しました。
この中で内陸部・青海省の湖で養殖されている淡水魚のニジマスが、市場では「養殖サーモン」として流通し、流通量の3分の1を占めていると伝えました。
この放送をきっかけに、ネット上では「今まで海の魚だと思って食べていたのにニジマスだったのか!?」と食の安全性を心配する声や、食材の表示方法に疑問を投げかける声が広がりました。
こうした声を受け、水産物の流通業者などで作る団体は今月10日、急きょ、表示の規定を変更し、「サーモン」の定義を拡大してニジマスを含むことにすると決定しました。
ところが、本来、規定を変更するには変更点を公示したあと15日間、一般から広く意見を聞くことが定められているにもかかわらず、わずか3日で打ち切ったことから、各地で「でたらめな決定だ」、「消費者をばかにしている」などと一層、厳しい批判が巻き起こりました。
地元メディアは「解決できない問題は合法化してしまうのか」と報じたほか、中国版ツイッターのウェイボーでも「基準さえできればザリガニもロブスターになってしまう」と皮肉った投稿も相次ぎ、批判が収まる気配はありません。