サプライチェーン(供給網)管理サービス提供企業に対するランサムウェア攻撃の影響で、米スターバックスが従業員のスケジュール管理に利用しているソフトウェアに障害が発生している。スターバックス広報は25日、店舗従業員への給与支払いに必要な事務処理の手作業化を強いられていることを明らかにした。
広報によると、スターバックスの各店舗では、手作業で障害をどう乗り切るかを管理職が従業員に助言。同社は勤務時間分の給与が従業員に確実に支払われるよう徹底させるとした。
ランサムウェア攻撃に見舞われたのは、米英の大手食品スーパーや世界大手にサプライチェーン管理サービスを提供する米ブルーヨンダー。英国の大手食品スーパー4社のうち2社が障害に対応する措置を講じていることを明らかにするなど、影響が広がっている。
米自動車メーカーのフォードは25日、業務やシステムへの影響が出ていないかどうか調査していると説明した。
ブルーヨンダーが提供するサプライチェーン管理のクラウドサービスは、大手多国籍企業が幅広く利用している。同社は現時点で「24時間態勢で対応に当たっており、進展が続いている」とのみコメントした。
攻撃に見舞われた先週以来、ブルーヨンダーは利用者への影響を緩和するため顧客と連携して対応を急いでいる
関係者によると、ブルーヨンダーは米サイバーセキュリティー企業のクラウドストライクと契約して復旧作業を進めている。