国連こくれん安保理あんぽりの緊急きんきゅう会合かいごう ウクライナ側がわ「核かくの威嚇いかく」とロシア非難ひなん

ウクライナ情勢じょうせいをめぐっては、ウクライナが欧米おうべいが供与きょうよした射程しゃていの長ながいミサイルで、ロシア領内りょうないを攻撃こうげきしたのに対にたいし、ロシアも新型しんがたの中距離ちゅうきょり弾道だんどうミサイルを報復ほうふくとして発射はっしゃするなど、攻防こうぼうが激はげしさを増ましています。

こうした中なか、国連こくれんの安保理あんぽりでは27日にち、緊急きんきゅう会合かいごうが開ひらかれ、ウクライナのキスリツァ国連こくれん大使たいしは「大量たいりょう破壊はかい兵器へいきの搭載とうさいが可能かのうな中距離ちゅうきょり弾道だんどうミサイルによる攻撃こうげきを受うけた」としたうえで「ロシアによる無責任むせきにんな核かくの威嚇いかくを強つよく非難ひなんするよう求もとめる」と呼よびかけました。

これに対にたいしロシアのポリャンスキー国連こくれん次席じせき大使たいしは新型しんがたミサイルについて「極ごく超ちょう音速おんそくの兵器へいきで、ヨーロッパにあるアメリカのミサイル防衛ぼうえいシステムでも迎撃げいげきできない」と主張しゅちょうするとともに、「われわれの施設しせつに兵器へいきを使用しようすることを許可きょかした国々くにぐにの軍事ぐんじ施設しせつに対にたいして、われわれは兵器へいきを使用しようする権利けんりがあると信しんじる」と述のべ、ウクライナに兵器へいきを供与きょうよする欧米おうべいをけん制けんせいしました。

またアメリカのウッド国連こくれん次席じせき大使たいしが北朝鮮きたちょうせんに対にたいし、ロシアに兵士へいしを派遣はけんしたかどうか答こたえるよう問といただす場面ばめんもありましたが、北朝鮮きたちょうせんのキム・ソン国連こくれん大使たいしは「ロシアと北朝鮮きたちょうせんの包括ほうかつ的てき戦略せんりゃくパートナーシップ条約じょうやくは国際こくさい法ほうと国連こくれん憲章けんしょうに合致がっちしたものだ」とだけ述のべ回答かいとうを避さけました。

林はやし官房かんぼう長官ちょうかん「ロシアの核兵器かくへいきの脅おどし 強つよい非難ひなんを表明ひょうめい」

林はやし官房かんぼう長官ちょうかんは臨時りんじ閣議かくぎのあとの記者きしゃ会見かいけんで「安全あんぜん保障ほしょう理事りじ会かいの会合かいごうで、わが国わがくにやアメリカ、イギリスをはじめとする同志どうし国こくは、新型しんがた弾道だんどうミサイルの発射はっしゃと見みられる事案じあんを含ふくむ相次あいつぐロシア側がわによる攻撃こうげきや、ロシアが核兵器かくへいきの脅おどしを繰り返くりかえしていることへの強つよい非難ひなんと深刻しんこくな懸念けねんを表明ひょうめいした」と説明せつめいしました。

そのうえで「ロシアがウクライナ侵略しんりゃくの文脈ぶんみゃくで核兵器かくへいきの使用しようを示唆しさするような言動げんどうを繰り返くりかえしていることは極きわめて憂慮ゆうりょすべきだ。わが国わがくには唯一ゆいいつの戦争せんそう被爆ひばく国こくとしてロシアによる核かくの威嚇いかく、ましてや使用しようはあってはならないという立場たちばをロシア側がわに機会きかいがあるごとに伝つたえるとともに国際こくさい社会しゃかいにも訴うったえてきており、こうした取り組とりくみを続つづけていく」と述のべました。