しかし、その後そのご、ウィシュマさんは日本語にほんご学校がっこうを欠席けっせきがちになり除籍じょせき処分しょぶんになったということです。

そして在留ざいりゅう資格しかくを失うしなったウィシュマさんは交際こうさいしていたスリランカ人じんの男性だんせいの暴力ぼうりょくから逃のがれるため警察けいさつに駆け込かけこみ、去年きょねん8月つきから名古屋なごや出入国しゅつにゅうこく在留ざいりゅう管理かんり局きょくに収容しゅうようされていました。

ウィシュマさんは収容しゅうようされていた日々ひびの生活せいかつを日記にっきに書き留かきとめていました。

日記にっきには、ことし1月つき中旬ちゅうじゅんごろからは食たべたものをもどしてしまうことや頭痛ずつうがあることなど、悪化あっかする体調たいちょうについて記しるされていました。

また「お母おかあさんに会あいたい」などともつづられていました。

さらに、面会めんかいに訪おとずれていた支援しえん者しゃに宛あてた手紙てがみには「助たすけてほしい」など、収容しゅうよう生活せいかつから抜け出ぬけだしたいという痛切つうせつな思おもいもつづられていました。

これについて甲状腺こうじょうせん疾患しっかんなどが専門せんもんで名古屋なごや市内しないの「糖尿とうにょう病びょう・内分泌ないぶんぴつ内科ないかクリニックTOSAKI」の戸崎とざき貴博たかひろ医師いしは「甲状腺こうじょうせんの病気びょうきがもとで、他たの疾患しっかんを起おこして死亡しぼうに至いたることはあり得える」と話はなしました。

また「甲状腺こうじょうせん炎えんをきたしていると全身ぜんしん状態じょうたいが衰弱すいじゃくしやすく、なんらかの感染かんせん症しょうが一緒いっしょに起おこった場合ばあいは非常ひじょうに急速きゅうそくに悪化あっかするおそれは十分じゅうぶんにある」と話はなしました。

ウィシュマさんはことし1月つき中旬ちゅうじゅん以降いこう体調たいちょう不良ふりょうを訴うったえ、庁ちょう内ない診療しんりょう室しつの医師いしから薬くすりの処方しょほうをうけていたほか、2月つき5日にちには外部がいぶの医療いりょう機関きかんの消化しょうか器き内科ないかで診療しんりょうを受うけていました。

関係かんけい者しゃから入手にゅうしゅした2月つき5日にちのカルテには「内服ないふくできないのであれば点滴てんてき、入院にゅういん。（入院にゅういんは状況じょうきょう的てきに無理むりでしょう）」と書かかれていました。

一方いっぽう、中間ちゅうかん報告ほうこくでは2月つき5日にちの診察しんさつの際さい「医師いしから点滴てんてきや入院にゅういんの指示しじがなされたこともなかった」となっていて、弁護士べんごしなどは「意図いと的てきに隠かくしているとしか思おもえない」などと指摘してきしています。

ただ、カルテにはその後そのごの内うち視し鏡きょう検査けんさで「ほぼ異常いじょうなし」とされたことが書かかれていて、胃潰瘍いかいようなどを治療ちりょうし逆流ぎゃくりゅう性せい食道しょくどう炎えんに伴ともなう痛いたみなどを和やわらげる薬くすりの「継続けいぞくでいいかと」とも記しるされていました。

また看護かんご師しと准じゅん看護かんご師し、合あわせて3人にんが平日へいじつは施設しせつに常駐じょうちゅうしていたということです。

ただ、休日きゅうじつや夜間やかんなどは非ひ常勤じょうきんの医師いしも看護かんご師しらも不在ふざいで、名古屋なごや出入国しゅつにゅうこく在留ざいりゅう管理かんり局きょくでは外部がいぶの医療いりょう機関きかんを受診じゅしんさせるなどの対応たいおうをとっていたということです。