この中なかでバイデン大統領だいとうりょうは「沖縄おきなわ戦せんは第だい2次じ世界せかい大戦たいせんで最もっとも凄惨せいさんな戦たたかいの1つで、多おおくのアメリカ人じんと日本人にっぽんじんの命いのちが失うしなわれた。しかし、あれから数すう十じゅう年ねん、アメリカと日本にっぽんの関係かんけいは戦場せんじょうでの敵てきから共通きょうつうの目的もくてきで結むすばれた同盟どうめい国こくへと変貌へんぼうを遂とげ、今いまは最もっとも緊密きんみつな友人ゆうじんとなった。沖縄おきなわの復帰ふっきはわれわれの関係かんけいの1つの章しょうの終おわりで、次つぎの章しょうの始はじまりを意味いみした。現在げんざい、同盟どうめいは共通きょうつうの価値かち観かんと自由じゆうで開ひらかれたインド太平洋たいへいようという共通きょうつうのビジョンに基もとづき、かつてないほど強固きょうこなものになっている。日本にっぽんには民主みんしゅ主義しゅぎ、自由じゆう、そして法ほうの支配しはいに対にたいする断固だんことした支援しえん、沖縄おきなわにはこれらの理念りねんの前進ぜんしんのための貢献こうけんに深ふかく感謝かんしゃしている。アメリカ人じんと沖縄おきなわ県民けんみんとのつながりはアメリカと日本にっぽんの関係かんけいを深化しんかさせるかけがえのない要素ようそだ。アメリカと日本にっぽんの関係かんけいの次つぎの50年ねんを見据みすえる中なか、われわれが共有きょうゆうする歴史れきしは次世代じせだいの教育きょういくと経済けいざい機会きかいに投資とうしすればあらゆることが可能かのうになると強つよく思い出おもいださせてくれるだろう」としています。

15日にち午前ごぜん、那覇なは市しは50年ねん前まえの復帰ふっきの日ひと同おなじく雨あめの天気てんきとなり、中心ちゅうしん部ぶにある平和へいわ通どおりはふだんより買い物かいもの客きゃくや観光かんこう客きゃくの姿すがたがまばらでした。

通とおりで商店しょうてんを営いとなんでいる60代だいの女性じょせいは「復帰ふっきの年としは小学生しょうがくせいでドル通貨つうかを使つかっていたのを覚おぼえている。観光かんこう客きゃくが大勢たいせい来きて本土ほんどに追おいついた感かんじがして、復帰ふっきしてよかったと思おもう。これからも、いろいろな人ひとが訪おとずれたくなるような沖縄おきなわになってほしい」と話はなしていました。

また、親おやの代だいから通とおりで商店しょうてんを営いとなんでいる60代だいの男性だんせいは「アメリカ軍ぐん基地きちの整理せいり・縮小しゅくしょうが少すこしは進すすんだが、まだ、基地きちに関連かんれんする事件じけんや事故じこがあって、植民しょくみん地ちのような気きがする。学力がくりょくも経済けいざいも向上こうじょうして、基地きちがない平和へいわな島しまになってほしい」と話はなしていました。

孫まごと通とおりを訪おとずれた70代だいの女性じょせいは「基地きちが残のこっているので複雑ふくざつな思おもいだ。雇用こようがもっと生うまれ格差かくさのない沖縄おきなわになってほしい」と話はなしていました。

77年ねん前まえの昭和しょうわ20年ねんの沖縄おきなわ戦せんでは、住民じゅうみんを巻き込まきこんだ地上ちじょう戦せんで20万まん人にんを超こえる人ひとが亡なくなり、県民けんみんの4人にんに1人にんが命いのちを落おとしました。

最後さいごの激戦げきせん地ちとなった糸満いとまん市し摩文仁まぶにの平和へいわ祈念きねん公園こうえんは15日にち、復帰ふっきの日ひと同おなじく時折ときおり、雨あめが降ふっていました。戦没せんぼつ者しゃの名前なまえが刻きざまれた平和へいわの礎いしずえの前まえには、朝あさ早はやくから花はなを供そなえたり、手てを合あわせたりする人ひとの姿すがたが見みられました。

このうち、沖縄おきなわ戦せんで叔父おじを亡なくした70歳さいの女性じょせいは「きょうは復帰ふっき50年ねんということでそれに合あわせて来きた。平和へいわな世の中よのなかが続つづいてほしい」と話はなしていました。

糸満いとまん市しの63歳さいの男性だんせいは「経済けいざいなどは発展はってんしたが沖縄おきなわにはたくさん課題かだいがあるので、復帰ふっきしたことがよかったのか悪わるかったのか、複雑ふくざつな気持きもちです」と話はなしていました。

15日にち朝あさ、当時とうじの会場かいじょう周辺しゅうへんでは本土ほんど復帰ふっきについてさまざまな声こえが聞きかれました。

那覇なは市しの70代だいの別べつの女性じょせいは「沖縄おきなわ以外いがいの人ひとも、ひとごととして考かんがえないで、小ちいさい面積めんせきの中なかに全国ぜんこくのアメリカ軍ぐん専用せんよう施設しせつの70％があることを深ふかく考かんがえてほしい。痛いたみを味あじわった先人せんじんたちの気持きもちを考かんがえながら平和へいわで暮くらせることの大切たいせつさをかみしめたい」と話はなしていました。

那覇なは市しの80代だいの女性じょせいは「本土ほんどとの行き来いききもパスポートなしで行いけるので、復帰ふっきしたことはよかった。ただ、50年ねんたっても本土ほんどとの所得しょとくの差さなど厳きびしさは残のこっていると思おもう。本土ほんどの人ひとは沖縄おきなわのことをまだ知しらないところがあると思おもうので、もう少もうすこし深ふかく沖縄おきなわのことを知しってほしい」と話はなしていました。

那覇なは市しの18歳さいの女子じょし大学生だいがくせいは「自分じぶんは戦争せんそうを体験たいけんしてないし、見みたり聞きいたりだけではわからない部分ぶぶんがたくさんある。沖縄おきなわのことをこれからたくさん学まなんでいきたい」と話はなしていました。

15日にち午前ごぜん8時じすぎに両国りょうこくの国歌こっかが流ながれる中なか、海兵かいへい隊員たいいんと日本人にっぽんじんの基地きち従業じゅうぎょう員いんが、それぞれ星条旗せいじょうきと日の丸ひのまるの旗はたを掲かかげました。

このうち、星条旗せいじょうきは、今月こんげつ亡なくなった海兵かいへい隊たいの関係かんけい者しゃに弔意ちょういを表あらわすため、半旗はんきとなっていました。