死亡、またはけがをした子どもが最も多いのは東部ドネツク州で139人、次いで首都があるキーウ州で116人、東部ハルキウ州で99人、北部チェルニヒウ州で68人などとなっています。
また、爆撃や砲撃による被害を受けた学校などの教育施設は1748か所に上り、このうち144か所は完全に破壊されたということです。
そのうえで「ウクライナの防衛を続けている者たちは、わが国の土地や海から占領者を立ち去らせるため、ハルキウ州で起きているのと同じことを着実にもたらすだろう」と述べ、一部の集落をロシア軍から奪還したとする東部ハルキウ州を引き合いに出し、今後も反撃を続ける考えを示しました。
こうした中、ヘルソンにとどまっている50代の住民の男性が14日、NHKの取材に応じ、ロシアへの編入に向けた動きについて「私たちは今の親ロシア派の政治家や侵略した人たちを認めていない。親ロシア派の政治家には会っていないし見たこともない」と話しました。 そのうえで、「編入は認めない。ひどい国には絶対に編入されないし、ロシアに対して友好的になりたくもない。われわれは降伏しないし、ロシア側に行くことはない」と憤りをあらわにしました。 そして、「ヘルソンでは住民投票を行う予定だったが、抗議デモに人が集まりできなかった。ロシアの戦勝記念日の5月9日にはパレードが行われたがヘルソンの住民は行かなかった」と話し、ロシアによる支配を既成事実化する動きに強く反発しました。 また、「ロシア軍は食料品を奪い、住民が抵抗すると殴ったり、殺害したりしている。検問所ではスマートフォンを調べていてウクライナ側を支持しているような内容があればスマートフォンを取り上げるか、持ち主を逮捕している。そのため、ヘルソン市内を歩くのはとても怖い」と話し、ロシア軍による住民への締めつけが一層強まっていると訴えました。 そして、「物資をわけあって互いに助け合っているがお金がなく苦しくなっている」と早急な支援を訴えました。
ゼレンスキー大統領「ドンバスの状況 依然として厳しい」
親ロシア派が“編入要請”のヘルソン 住民は反発