このうち消費の動向を示す「小売業の売上高」は、去年の同じ月と比べて11.1%減少しました。
2か月連続のマイナスで、減少幅は新型コロナの影響が最初に広がったおととし3月以来の大きさです。
最大の経済都市上海など各地で感染対策として厳しい外出制限がとられた影響で飲食業がマイナス22.7%と大きく悪化したほか、自動車の販売が大きく落ち込んだことなどが要因です。
また、工業生産は外出制限の影響や物流の混乱による部品不足で工場の操業停止や減産が相次いだことから、去年の同じ月から2.9%減少しおととし3月以来、2年1か月ぶりにマイナスに転じました。
さらに主要産業である不動産の開発投資がことし1月から先月までの累計で2.7%のマイナスとなり、去年から冷え込む市況は感染拡大でさらに悪化しています。
中国政府は、ことしの経済成長率をプラス5.5%前後とする目標を掲げていますが、感染拡大によって達成が難しいという指摘が出ているほか、日本への部品供給が滞るなどの影響も出ていて、中国経済の先行きへの警戒感が強まっています。