日銀は0.25%
程度としている、
今の
政策金利を
数年で2%に
引き上げるような
急ピッチな
利上げをした
場合、
日銀自身が
最大2
兆円規模の
赤字に
なるという
試算をまとめました。
中央銀行の
財務が
悪化すれば
政策そのものへの
信認が
損なわれるリスクもあり、
利上げを
検討している
日銀にとっては
財務の
健全性も
課題となります。
日銀は民間の金融機関などから受け入れた預金の一部に、政策金利と同じだけの利息を払っていて、利上げをすれば、その分利息の支払いが増える仕組みです。
日銀は追加の利上げを検討する方針ですが、この先、収益や財務にどのような影響が出るのかを試算したところ、0.25%程度としている今の政策金利を、数年で2%に引き上げるような急ピッチな利上げをした場合は、2028年度に最大で2兆円規模の赤字になるとしています。
一方、赤字は一時的だとしていて、保有している国債が満期を迎え利回りの高いものに入れ替わることで収益が改善し、2030年度ごろには再び黒字になると見込んでいます。
ただ、自己資本は2024年度のおよそ14兆円から、2030年度には1兆円規模に減少すると見ています。
日銀は一時的に赤字や債務超過となっても政策運営に支障はないとしていますが、中央銀行の財務が悪化すれば政策そのものへの信認が損なわれるリスクもあり、利上げを検討する日銀にとっては財務の健全性も課題となります。