日本新聞: ロシアウクライナ南部の掌握も視野米はハイマース追加供与へ

ロシアウクライナ南部なんぶの掌握しょうあくも視野しや米べいはハイマース追加ついか供与きょうよへ

Jul 21, 2022 11:07

Furigana

ロシア軍ぐんは東部とうぶや南部なんぶで激はげしい攻撃こうげきを続つづけていて、ラブロフ外相がいしょうは東部とうぶ2州しゅうにとどまらず南部なんぶなど周辺しゅうへん地域ちいきの掌握しょうあくも視野しやに入いれていることを明あきらかにしました。

一方いっぽう、アメリカは、射程しゃていが長ながく精密せいみつな攻撃こうげきが可能かのうな高こう機動きどうロケット砲ほうシステムを追加ついかで供与きょうよする方針ほうしんを明あきらかにし、ウクライナ軍ぐんが欧米おうべいからの軍事ぐんじ支援しえんを受うけて反転はんてん攻勢こうせいに出でられるかが焦点しょうてんです。

ロシア国防省こくぼうしょうは20日にち、東部とうぶドネツク州しゅうの武器ぶき庫こなどをミサイルで攻撃こうげきしたほか、南部なんぶオデーサ州しゅうではアメリカの対たい艦かんミサイル「ハープーン」を破壊はかいしたと発表はっぴょうしました。

ロシアのラブロフ外相がいしょうは20日にち、国営こくえい通信つうしん社しゃが伝つたえたインタビューで「今いまや地理ちり的てきな目標もくひょうは変かわった。ドンバス地域ちいきだけでなく、ヘルソン州しゅうやザポリージャ州しゅう、さらにほかの地域ちいきも含ふくまれる」と述のべ東部とうぶ2州しゅうにとどまらず、南部なんぶや南東なんとう部ぶなど周辺しゅうへん地域ちいきの掌握しょうあくも視野しやに入いれていることを明あきらかにしました。

ラブロフ外相がいしょうの発言はつげんは支配しはい地域ちいきの目標もくひょうを拡大かくだいするもので、東部とうぶ2州しゅう以外いがいへの攻撃こうげきも正当せいとう化かするとともに、掌握しょうあくした地域ちいきを将来しょうらい、一方いっぽう的てきにロシアに併合へいごうすることも視野しやに入いれ、南部なんぶなどで「ロシア化か」を進すすめたい思惑おもわくもあるとみられます。

一方いっぽう、アメリカのオースティン国防こくぼう長官ちょうかんは20日にち、ウクライナに高こう機動きどうロケット砲ほうシステム＝ハイマースを追加ついかで4基き供与きょうよする方針ほうしんを明あきらかにしました。

ハイマースは射程しゃていが長ながく精密せいみつな攻撃こうげきが可能かのうとされる兵器へいきで、アメリカはすでに12基きを供与きょうよし、ウクライナ軍ぐんはロシア軍ぐんの弾薬だんやくや物資ぶっしの供給きょうきゅう網もうのほか指揮しき所しょなど軍事ぐんじ拠点きょてんに対にたいする攻撃こうげきに使つかっています。

オースティン長官ちょうかんは、記者きしゃ会見かいけんで「ウクライナには砲撃ほうげきに耐たえ反撃はんげきするための火力かりょくが必要ひつようで、支援しえんの勢いきおいを維持いじし強化きょうかするために、われわれは力強ちからづよく後押あとおししていく」と強調きょうちょうしました。

ウクライナのゼレンスキー大統領だいとうりょうは20日にちに公開こうかいした動画どうがで、ハイマースなどの追加ついか供与きょうよを歓迎かんげいしたうえで、「ウクライナへの近代きんだい的てきな兵器へいきの供給きょうきゅうを増ふやし、有効ゆうこうな防空ぼうくう手段しゅだんを提供ていきょうすることが必要ひつようだ」と述のべていて、ウクライナ軍ぐんが欧米おうべいからの軍事ぐんじ支援しえんを受うけて反転はんてん攻勢こうせいに出でられるかが焦点しょうてんです。