惑星わくせいは、みずからは光ひかりを放はなたないため、見みつけるのが難むずかしく、太陽たいようのように光ひかりを放はなつ恒星こうせいの前まえを横切よこぎった際さいに、光ひかりがわずかに弱よわまるのを観測かんそくすることで見みつかります。ＴＥＳＳは高性能こうせいのうのカメラ４よん台だいを搭載とうさいし、これまでの宇宙うちゅう望遠鏡ぼうえんきょうより格段かくだんに広ひろい、宇宙うちゅうの８はち５ご％の方向ほうこうから届とどく光ひかりを観測かんそくすることで数すう千せん個この惑星わくせいが見みつかると予想よそうされています。

ＴＥＳＳは、現地げんち時間じかんの１いち６ろく日にち午後ごご６ろく時半じはんすぎ、日本にっぽん時間じかんの１いち７なな日にち午前ごぜん７なな時半じはんすぎに、フロリダ州しゅうにあるケープカナベラル空軍くうぐん基地きちから打ち上うちあげられる予定よていです。

ＮＡＳＡなさは、６月ろくがつ中旬ちゅうじゅんから観測かんそくを始はじめ、２に年ねんかけて３さん０ぜろ０ぜろ光年こうねん以内いないの距離きょりにある惑星わくせいのほとんどを調しらべる計画けいかくです。大おおきさや密度みつど、大気たいきの状態じょうたいなどを分析ぶんせきすることで光ひかりを放はなつ星ほしから適度てきどに離はなれ、水みずが液体えきたいのままで存在そんざいし、生命せいめいを育はぐくむ環境かんきょうが整ととのった“第だい２にの地球ちきゅう”を近ちかい将来しょうらい、発見はっけんできるのではないかと期待きたいされています。

ＮＡＳＡなさの担当たんとう者しゃは、１いち５ご日にちに行おこなわれた記者きしゃ会見かいけんで、「太陽系たいようけい外がいのどの惑星わくせいに生命せいめいが存在そんざいしうるのか、調しらべる手段しゅだんが整ととのい、心こころを踊おどらせている」と述のべ、成果せいかに期待きたいを示しめしていました。

“第だい２にの地球ちきゅう”探さがし 最前線さいぜんせんには日本人にっぽんじん研究けんきゅう者しゃも

“第だい２にの地球ちきゅう”探さがしは、今後こんご、どのように進すすめられるのか。その最前線さいぜんせんにいる日本人にっぽんじん研究けんきゅう者しゃがいます。東京とうきょう大学だいがくの成田なりた憲保よりやす助じょ教きょうです。

惑星わくせいは、みずからは光ひかりを放はなたないため、見みつけるのが難むずかしく、太陽たいようのように光ひかりを放はなつ恒星こうせいの前まえを横切よこぎった際さいに、光ひかりがわずかに弱よわまるのを観測かんそくして見つけ出みつけだします。「ＴＥＳＳ」もこの方法ほうほうをとっていますが、宇宙うちゅうには、恒星こうせいの周まわりを回まわる恒星こうせいも数多かずおおくあり惑星わくせいと区別くべつがつきにくいため「ＴＥＳＳ」の観測かんそくで見みつけられるのはあくまで惑星わくせいの候補こうほです。

成田なりた助じょ教きょうは、この惑星わくせいの候補こうほを地上ちじょうから望遠鏡ぼうえんきょうで観測かんそくし、効率こうりつよく、惑星わくせいかどうか判定はんていする装置そうちを開発かいはつすることに成功せいこうしました。赤外線せきがいせんや可視かし光線こうせんなど複数ふくすうの波長はちょうで見みることで恒星こうせいではなく惑星わくせいだと判定はんていできる装置そうちです。

「ＴＥＳＳ」の打ち上うちあげを見据みすえたこの装置そうちは、岡山おかやま県けんにある直径ちょっけい１いち．９きゅうメートルの望遠鏡ぼうえんきょうに設置せっちされていてこれまで長ながい場合ばあいには年とし単位たんいでかかっていた判定はんていを大幅おおはばに短縮たんしゅくできると期待きたいされています。

成田なりた助じょ教きょうは、「これから２に年間ねんかん太陽たいよう系けいの外そとの惑星わくせいの発見はっけんが相次あいつぐと思おもうので、われわれの技術ぎじゅつでリードして新あたらしい発見はっけんをしていきたい」と話はなしています。

研究けんきゅう者しゃ「2030年代ねんだいには生命せいめいの痕跡こんせき見みつかるかも」

さらに、発見はっけんした惑星わくせいに地球ちきゅうと同おなじような生命せいめいが存在そんざいできる環境かんきょうがあるのか確たしかめるためには、惑星わくせいが岩石がんせきなどでできているかどうか、そして大気たいきがあるかどうかなどが重要じゅうようなポイントになります。

成田なりた助じょ教きょうによりますと、惑星わくせいと確認かくにんできた天体てんたいを、ハワイにある日本にっぽんのすばる望遠鏡ぼうえんきょうで観測かんそくすれば、惑星わくせいの質量しつりょうがわかるため、木星もくせいや土星どせいのようなガスが多おおくを占しめる惑星わくせいではなく岩石がんせきでできているかどうか確認かくにんできるということです。

また早はやければ２に０ぜろ２に０ぜろ年ねんに打ち上うちあげられる予定よていのＮＡＳＡなさの新あらたな宇宙うちゅう望遠鏡ぼうえんきょう「ジェームズ・ウェッブ」には、惑星わくせいから届とどく光ひかりを細こまかく分析ぶんせきする能力のうりょくがあり、微び生物せいぶつがつくりだすメタンなど生命せいめいの存在そんざいにつながる可能かのう性せいがある成分せいぶんが大気たいきに含ふくまれているかどうか調しらべることができると期待きたいされています。

成田なりた助じょ教きょうは、「数すう年ねん後ごには生命せいめいが存在そんざいできる可能かのう性せいのある惑星わくせいが本当ほんとうに発見はっけんされて、２に０ぜろ３さん０ぜろ年代ねんだいには、もしかしたら生命せいめいの痕跡こんせきが見みつかるかもしれない」と話はなしています。

相次あいつぐ発見はっけん 地球ちきゅうと似にた大おおきさと質量しつりょうをもつ惑星わくせい

地球ちきゅうと似にた大おおきさと質量しつりょうをもつ惑星わくせいは、ここ数すう年ねん次々つぎつぎと見みつかっていて、生命せいめいを育はぐくむ環境かんきょうがある“第だい２にの地球ちきゅう”が存在そんざいするのではないかと期待きたいが高たかまっています。

ベルギーやアメリカ、それに南アフリカみなみあふりかなどの研究けんきゅう者しゃでつくる国際こくさい共同きょうどう研究けんきゅうチームは、去年きょねん２月にがつ、太陽たいよう系けいからおよそ４よん０ぜろ光年こうねん離はなれた宇宙うちゅうにある「ＴＲＡＰＰＩＳＴ－１いち」と呼よばれる星ほしの周まわりを、地球ちきゅうと似にた大おおきさと質量しつりょうを持もつ惑星わくせいが少すくなくとも７ななつ回まわっていることを突き止つきとめたと明あきらかにしました。

研究けんきゅうチームによりますと、７ななつの惑星わくせいのうち６むっつは地球ちきゅうのように岩石がんせきなどでできた固かたい表面ひょうめんを持もっている可能かのう性せいがあり、さらに３みっつについては、「ＴＲＡＰＰＩＳＴ－１いち」との距離きょりなどの関係かんけいから、表面ひょうめんにもし水みずがあれば、凍こおることなく、液体えきたいのままで存在そんざいできる可能かのう性せいがあるということです。太陽たいよう系けいから近ちかい宇宙うちゅうで、大おおきさなど、地球ちきゅうと似にた特徴とくちょうを持もつ惑星わくせいはこれまでも見みつかっていますが、およそ４よん０ぜろ光年こうねんという比較ひかく的てき近ちかい距離きょりで、１ひとつの星ほしのまわりに７ななつも確認かくにんされるのは初はじめてのことでした。

東京とうきょう大学だいがくの成田なりた憲保よりやす助じょ教きょうは、「たった一ひとつの星ほしのまわりだけでも７ななつもあったということは、広大こうだいな宇宙うちゅう全体ぜんたいで見みれば、数多かずおおく存在そんざいしている可能かのう性せいがありいままでの考え方かんがえかたを変かえる驚おどろきの発見はっけんだった」と話はなしています。

このほか、おととしには地球ちきゅうからわずか４よん光年こうねんの太陽たいよう系けいに最もっとも近ちかい恒星こうせいに、地球ちきゅうと似にた大おおきさで、水みずも液体えきたいのまま存在そんざいできる惑星わくせいがあるとイギリスの研究けんきゅうチームが発表はっぴょうしました。さらに去年きょねん１１月じゅういちがつには太陽たいよう系けいから１いち１いち光年こうねんの場所ばしょに生命せいめいが存在そんざいできる条件じょうけんをもつ地球ちきゅうに似にた惑星わくせいが見みつかっていて、「ＴＥＳＳ」の打ち上うちあげが第だい２にの地球ちきゅう探さがしを加速かそくさせると期待きたいされています。