立憲民主党の代表選挙は、7日午前10時から党本部で立候補の受け付けが行われ、泉代表、枝野前代表、野田元総理大臣の3人が立候補を予定しています。
泉氏は6日立候補を表明し「自民党の『裏金問題』で国民が不満や怒りを感じている。次の衆議院選挙で政権交代を目指し、その先頭に立つ」と述べました。
枝野氏は「党全体に対する信頼や期待を高められるよう頑張りたい。政権の選択肢として選んでもらえるような代表選挙にしたい」と述べました。
野田氏は「同じ党の仲間たちといい議論をして盛り上げ、自民党の総裁選挙に埋没しないよう頑張りたい。いい論戦をしたい」と述べました。
一方、ともに立候補を模索する江田・元代表代行と衆議院当選1回の吉田晴美氏の陣営は昨夜、一本化を含めた協議を行いましたが、折り合いませんでした。
両陣営はギリギリまで立候補の模索を続ける見通しです。
7日は立候補の届け出のあと、共同記者会見や討論会が行われるほか、候補者が名古屋に移動して街頭演説をスタートさせます。
野党間の連携のあり方や、自民党の派閥の政治資金問題を受けた政治改革の具体策などをめぐり論戦が交わされる見通しです。
今回の代表選挙は、党所属の国会議員のほか、全国の地方議員や党員・サポーターも投票する仕組みで争われ、今月23日の臨時党大会で、投開票が行われ、新たな代表が選出されます。
記者解説
Q.3人が立候補を表明。情勢は
(森裕紀記者)
A.まだ見通せません。というのも、江田さんと吉田さんが立候補を諦めていませんのでそもそも構図が固まっていないんです。また立候補を表明した3人に対する議員の支持も分かれているんです。
泉さんは、自身が率いる20人あまりのグループが支援します。枝野さんは、リベラル系議員でつくるおよそ30人のグループからの支援が軸になっています。そして野田さんですが、みずからのグループと小沢一郎さんのグループなどが支援します。それぞれ10人ほどが所属しています。
さらに、全体の半数のポイントを占めるいわゆる「地方票」も分散することが予想されているんです。このため党内では、上位2人の決選投票になる可能性を指摘する声も出ているんです。
Q.今回の代表選挙 何が問われるか?
A.どのように党の存在感を高め、政権交代につなげていくか、ということだと思います。早期の衆議院の解散・総選挙の可能性が取り沙汰されていますので、党内の路線対立の要因ともなってきた野党連携のあり方が重要なテーマのひとつになる見通しです。
また、泉さん、枝野さん、野田さんはいずれも、自民党の派閥の政治資金問題を厳しく批判し、企業・団体献金の禁止などさらなる政治改革の必要性を訴えています。これに加えまして、経済政策や外交・安全保障政策といった重要な政策課題で活発な議論を展開して、支持拡大を図れるかが問われることになります。