代表だいひょう的てきな物質ぶっしつとしては、白しろい塗料とりょうや化粧けしょう品ひんなどに使つかわれる「酸化さんかチタン」がよく知しられています。

紫外線しがいせんが当あたると、水みずを水素すいそと酸素さんそに分解ぶんかいするメカニズムが発見はっけんされて以降いこう、「酸化さんかチタン」は有機物ゆうきぶつの分解ぶんかいにも応用おうようされ、汚よごれや臭においの除去じょきょのほか、抗菌こうきん作用さようなどを得えられることから「光ひかり触媒しょくばい」の技術ぎじゅつは日常にちじょうの生活せいかつにも幅広はばひろく活用かつようされています。

また、水みずを「電気でんき分解ぶんかい」することで水素すいそを取り出とりだすことができます。

こうした特徴とくちょうから「脱だつ炭素たんそ化か」につながるほか、余剰よじょうの電力でんりょくが生しょうじた場合ばあいにも、「電気でんき分解ぶんかい」によって水みずから水素すいそを取り出とりだす技術ぎじゅつが確立かくりつされれば、余あまった電力でんりょくを水素すいそに変換へんかんして蓄たくわえることも可能かのうになります。

一方いっぽうで、水素すいそは天然てんねんガスなどと比くらべて生産せいさんコストが高たかいのが課題かだいで、経済けいざい産業さんぎょう省しょうでは「脱だつ炭素たんそ社会しゃかい」の実現じつげんを目指めざす2050年ねんまでに水素すいその価格かかくを技術ぎじゅつ革新かくしんなどによって現在げんざいの5分ぶんの1以下いかにする目標もくひょうを掲かかげています。

ただ、この方法ほうほうでは製造せいぞう過程かていで二に酸化さんか炭素たんそも発生はっせいするため、「脱だつ炭素たんそ化か」に向むけては、回収かいしゅうして地中ちちゅうに埋うめる技術ぎじゅつなどと組み合くみあわせる必要ひつようがあります。

このため、将来しょうらい的てきには、再生さいせい可能かのうエネルギーを使つかって二に酸化さんか炭素たんそを出ださずに水素すいそを製造せいぞうする技術ぎじゅつが重要じゅうようです。

現在げんざい、有力ゆうりょく視しされているのが水みずを「電気でんき分解ぶんかい」して水素すいそを取り出とりだす「水みず電解でんかい装置そうち」の開発かいはつで、国内こくない外がいで技術ぎじゅつ開発かいはつが進すすめられています。