警察によりますと、5人はおととし2月までの2か月間に、横浜市に住む30歳の会社員に対し「海外で果物を販売する事業に投資すれば月に1.5%から3%の配当を購入代金に上乗せして返す」などとうそを言って、商品をクレジットカードで買い取らせたり、「追加で現金で投資すればさらに配当が得られる」などと持ちかけたりして、合わせて780万円余りをだまし取った詐欺の疑いが持たれています。
愛知県警はおととし5月、岡山市内の本店事務所や名古屋市にある支社などを捜索し、捜査を進めていました。
警察によりますと、当初は、実際に桃などの果物を香港などで販売していましたが、すぐに配当の支払いが難しくなり、集めた金をそのまま配当に充てる、いわゆる自転車操業の状態だったとみられるということです。
これまでに900人以上の顧客から少なくとも130億円余りを集めていたとみられ、警察が実態解明を進めるとともに、中心的な役割を果たし現在は海外にいるとみられる当時の副社長についても、逮捕状を取って行方を捜査しています。
警察は5人の認否を明らかにしていません。
「西山ファーム」をめぐっては、愛知や大阪などで返金を求める集団訴訟が起こされ現在、会社の破産手続きが行われています。
男性は5年前、知人に紹介された人物から西山ファームの事業について「副業として取り組むことができる」などと説明を受けました。 西山ファームが指定する果物などの商品をクレジットカードで購入して、その商品を会社が海外で販売し、翌月のカードの引き落とし日までに会社から顧客に対し、商品の購入代金に数%の利益を上乗せした金額が支払われるというものでした。 男性は元手となる資金がなくてもできると思い、30万円分の商品をクレジットカードで購入しました。 翌月、説明通りの金額が振り込まれていたため、購入を続けることにしたといいます。 男性は「支払いは2年ほどは滞りなく続きました。インターネットで検索すると実在する農園が出てきましたし、パンフレットを見ると事業は順調に進んでいるという説明もあり、西山ファームを信じる安心材料になっていました」と当時の状況を語りました。 しかし、購入を始めておよそ2年後には、約束の振り込みが滞るようになりました。 それでも購入を続けていたところ、西山ファーム側から返済計画について連絡が来たということです。その後も支払った金は返金されず、男性の被害額はおよそ1100万円にのぼるといいます。 男性は「副業しながら事業を応援するという思いで進めていたのに、結果的に負債だけが残ってしまった。西山ファーム側にはきちんと返済してほしいと思います」と話していました。
出資の男性 購入2年後から約束の振り込み滞る