トランプ次期米大統領は25日、フロリダ州マイアミデード郡のケビン・マリノ・カブレラ郡政委員を駐パナマ大使に選出したことを明らかにした。
発表に先駆け、トランプ氏はパナマ運河について米国の管理下に置くべきとする考えを示唆していた。同運河は米国が建設したものの、現在はパナマが管理している。トランプ氏は声明で、「ケビン・マリノ・カブレラ氏がパナマ共和国の大使に就任すると発表するのは喜ばしい。同国は我が国からパナマ運河の通航料をふんだくっている。無謀どころでは済まない話だ」と強調した。
その上で、カブレラ氏について「素晴らしい仕事ぶりによって、我が国のパナマにおける国益を代表してくれるだろう」と期待を寄せた。カブレラ氏はトランプ氏が大統領選を戦った際、フロリダ州での選挙活動に携わった人物。
トランプ氏は25日も、ソーシャルメディア上で米国の領土拡張を示唆。パナマ運河の現状の運営を批判し、米国がカナダとグリーンランドを吸収するべきだとの見解を改めて強調した。グリーンランドはデンマーク領に属している。
その皮肉のこもったクリスマスのメッセージの中で、トランプ氏は中国軍の兵士がパナマ運河を稼働させていると主張した。またパナマが運河を通航する米国の艦船から搾取しているとの批判を繰り返した。
「皆さんにメリークリスマス。素晴らしい中国の兵士たちにも。彼らは愛情を込め、法を犯しつつパナマ運河を稼働させている(この運河は我が国が3万8000人の犠牲を出して110年前に建設したものだ)。米国はいつも『修復』の費用として数十億ドルを確実に払わせられるが、運河に関しては『一切』発言権がない」(トランプ氏)
さらに、バイデン大統領が連邦裁判所で死刑判決を受けた37人を終身刑に減刑したことにも改めて言及し、「この運がいい『人々』にメリークリスマスの言葉を贈るのは拒否する。代わりにこう言っておこう。地獄に落ちろ!」と書き込んだ。