千秋楽せんしゅうらくの23日にち、御嶽みたけ海うみは結むすびの一番いちばんで照あきらノ富士ふじに寄り切よりきりで勝かって、13勝しょう2敗はいで令りょう和わ元年がんねんの秋場所あきばしょ以来いらいとなる3回かい目めの優勝ゆうしょうを果はたしました。

御嶽みたけ海うみは直近ちょっきん3場所ばしょの勝ち星かちぼしの合計ごうけいを大関おおぜき昇進しょうしんの目安めやすとされる33勝しょうとし、日本にっぽん相撲すもう協会きょうかいは大関おおぜき昇進しょうしんに向むけた臨時りんじの理事りじ会かいを開催かいさいすることになりました。

これで御嶽みたけ海うみの大関おおぜき昇進しょうしんが確実かくじつになりました。

今こん場所ばしょの御嶽みたけ海うみは、序盤じょばんから落ち着おちついて前まえに出でる相撲すもうで白星しろぼしを重かさね、中日ちゅうにち8日にち目めにはただひとり勝ち越かちこしを決きめるなど、優勝ゆうしょう争あらそいを引っ張ひっぱってきました。

後半こうはん戦せんでは千秋楽せんしゅうらくまでに2つの黒星くろぼしを喫きっしましたが、敗やぶれた翌日よくじつの相撲すもうも前まえに出で続つづける姿勢しせいを貫つらぬいて白星しろぼしを重かさねました。

特とくに13日にち目め、阿おもね炎ほのおとの2敗はいどうしの一番いちばんでは、強烈きょうれつな突つきを受うけて体勢たいせいを崩くずす場面ばめんもありましたが、休やすまずに攻せめて押し出おしだして大おおきな白星しろぼしを勝ち取かちとりました。

そして千秋楽せんしゅうらくには照あきらノ富士ふじを破やぶって3回かい目めの優勝ゆうしょうを果はたしました。

大だい相撲すもうで関脇せきわけの地位ちいで通算つうさん3回かいの優勝ゆうしょうを果はたしたのは、明治めいじ42年ねんに優勝ゆうしょう制度せいどが導入どうにゅうされてからは初はじめてです。また、関脇せきわけの優勝ゆうしょうは去年きょねん春場所はるばしょに当時とうじ、関脇せきわけだった照あきらノ富士ふじが優勝ゆうしょうして以来いらい、5場所ばしょぶりになります。

今こん場所ばしょは大関おおぜき 貴き景勝けいしょうが右足みぎあしのケガで途中とちゅう休場きゅうじょうし、もう1人にんの大関おおぜき 正代しょうだいも13日にち目めに負け越まけこしが決きまるなど二に大関おおぜきがそろって精彩せいさいを欠かく中なか、関脇せきわけの御嶽みたけ海うみが、持ち味もちあじを十分じゅうぶんに発揮はっきして優勝ゆうしょうしました。

＜大関おおぜき昇進しょうしんの流ながれ＞

大関おおぜき昇進しょうしんの議論ぎろんを預あずかる日本にっぽん相撲すもう協会きょうかいの審判しんぱん部ぶは、今月こんげつ26日にちに東京とうきょう 両国りょうこくの国技こくぎ館かんで春場所はるばしょの番付ばんづけ編成へんせい会議かいぎを行おこなったうえで、御嶽みたけ海うみの大関おおぜき昇進しょうしんを臨時りんじの理事りじ会かいに諮はかります。

理事りじ会かいの決定けっていをもって大関おおぜき昇進しょうしんが正式せいしきに決きまり、協会きょうかいが使者ししゃを派遣はけんし御嶽みたけ海うみに大関おおぜき昇進しょうしんを伝達でんたつします。

伝達でんたつ式しきでは、新しん大関おおぜきがどのような言葉ことばで使者ししゃにこたえるかその口上こうじょうが注目ちゅうもくされます。

大学だいがく時代じだいは、学生がくせい横綱よこづなとアマチュア横綱よこづなの2冠かんに輝かがやくなど活躍かつやくし、平成へいせい27年ねんの春場所はるばしょ、幕下まくした10枚まい目め格付かくづけ出だしで初はつ土俵どひょうを踏ふみました。その年としの九州きゅうしゅう場所ばしょでは、初はつ土俵どひょうから所要しょよう4場所ばしょ、昭和しょうわ以降いこうでは、2番目ばんめのスピードで新しん入幕にゅうまくを果はたしました。

鋭するどい出足であしと力強ちからづよい突つき押おしが持ち味もちあじで幕内まくうちでも順調じゅんちょうに番付ばんづけを上あげ、平成へいせい28年ねんの九州きゅうしゅう場所ばしょには、昭和しょうわ以降いこうで5番目ばんめに並ならぶスピードで小結こむすびに昇進しょうしんしました。

「大関おおぜき候補こうほ」の期待きたいを受うけて平成へいせい30年ねん名古屋なごや場所ばしょでは関脇せきわけで13勝しょう2敗はいで初はつ優勝ゆうしょうを果はたし大関おおぜき昇進しょうしんへの足あしがかりを作つくったものの、翌よく場所ばしょは9勝しょう、続つづく場所ばしょは負け越まけこしと大関おおぜき昇進しょうしんは振り出ふりだしに戻もどりました。

その後そのご三さん役やくでふた桁けた勝利しょうりをあげられませんでしたが、令りょう和わ元年がんねん秋場所あきばしょでは12勝しょう3敗はいの成績せいせきで並ならんだ当時とうじ、関脇せきわけだった貴き景勝けいしょうとの優勝ゆうしょう決定けってい戦せんを制せいし、7場所ばしょぶり2回かい目めの優勝ゆうしょうを果はたしました。

関脇せきわけで2回かいの優勝ゆうしょうは、昭和しょうわ32年ねん春場所はるばしょの朝あさ汐しお以来いらい、62年ねんぶりでした。

再ふたたび大関おおぜき昇進しょうしんへの足あしがかりを作つくりましたが、次つぎの九州きゅうしゅう場所ばしょでは、6勝しょう9敗はいと負け越まけこし、大関おおぜき昇進しょうしんはまたも振り出ふりだしに戻もどりました。

貴き景勝けいしょうや正代しょうだいに大関おおぜき昇進しょうしんは先さきを越こされましたが、二に桁けた勝利しょうりを目標もくひょうに掲かかげ、去年きょねんの九州きゅうしゅう場所ばしょでは11勝しょう4敗はいの成績せいせきを収おさめました。

三役さんやくとして通算つうさん28場所ばしょで迎むかえた今こん場所ばしょは、自身じしん初はつとなる三さん役やくでの2場所ばしょ連続れんぞく二に桁けたとなる勝ち星かちぼしを挙あげていました。