保険ほけん適用てきようでないため保険ほけん証しょうなどは必要ひつようありませんが、カルテを作つくるために身分みぶん証明しょうめい書しょが必要ひつようです。今いまはほかの医療いりょう機関きかんでも、オンラインで診察しんさつを受うけ、郵送ゆうそうなどで受け取うけとるか、近ちかくの緊急きんきゅう避妊ひにん薬やくを扱あつかっている薬局やっきょくに処方箋しょほうせんをFAXなどで送おくってもらって受け取うけとることもできます。

価格かかくは、6000円えん～2万まん円えん程度ていどと言いわれています。

世界せかいでは、安全あんぜん性せいが確認かくにんされているとして、90か国かこく以上いじょうで、薬局やっきょくで買かうことができます。

中絶ちゅうぜつ薬やくの流ながれは、まず「ミフェプリストン」という薬くすりを飲のんでもらいます。この薬くすりで妊娠にんしんの継続けいぞくに必要ひつようなホルモンの働はたらきを止とめ、妊娠にんしんの継続けいぞくを止とめます。

飲のんだ後のち、一度いちど帰宅きたくしてもらい、36～48時間じかん後ごにまた来きてもらって、今度こんどは「ミソプロストール」という薬くすりを服用ふくようしてもらいます。この薬くすりで、体外たいがいに排出はいしゅつします。

2つ目めの薬くすりを飲のんでからは、クリニックで待機たいきしてもらいます。4人にんは2時間じかんから5時間じかんで生理せいり痛つうのような下腹かふく部ぶの痛いたみがあり、それから10分ふんほどで排出はいしゅつされ、痛いたみも収おさまりました。

一定いっていの時間じかん内ないに体外たいがいに排出はいしゅつされないケースもあるため、その場合ばあいは、これまでのような手術しゅじゅつが必要ひつようになります。治験ちけんでは9割わりが24時間じかん以内いないに排出はいしゅつを終おえたということです。

海外かいがいでは1980年代ねんだいから使つかわれ、安全あんぜんな薬くすりだとされていて、今いまでは80以上いじょうの国くにと地域ちいきで使つかわれています。私わたしが視察しさつしたオランダでは、中絶ちゅうぜつのおよそ半数はんすうで中絶ちゅうぜつ薬やくが使つかわれていました。

中絶ちゅうぜつ薬やくは中絶ちゅうぜつの完了かんりょうまでに時間じかんがかかるため、早はやく終おわってほしいという女性じょせいは手術しゅじゅつを選択せんたくするようです。

ですので、「母体ぼたい保護ほご法ほう指定してい医い」の資格しかくを持もつ産婦人科さんふじんか医いのみが行おこなうことができます。

また、薬くすりは医療いりょう機関きかんの中なかで医療いりょう行為こういとして使用しようされ、すべての薬くすりが製造せいぞう番号ばんごうで管理かんりされるため、外部がいぶに出でることはありません。