米カリフォルニア州南部で中規模の地震が相次ぎ、専門家が大地震への備えを呼びかけている。
8月中旬にパサデナで発生したマグニチュード(M)4.4の地震は、ロサンゼルスでも揺れを感じた。そのちょうど1カ月後には、マリブ付近を震源とするM4.7の地震があった。
「ここ南カリフォルニアでは全ての丘陵や山の下に活断層があってそうした地形を形成している」と話すのは、米地質調査所(USGS)のケイト・シェラー氏。サンアンドレアス断層は最も有名だが、南カリフォルニアで大地震を引き起こし得る断層はほかにもある。
「M7級の地震がサンガブリエル山脈に沿ったこの地域で発生する可能性は極めて大きい」とUSGSのロバート・デ・グルート氏は解説する。「あの山脈があるのは、シエラマドレ断層という非常に大きな断層の存在も一因だ」
ロサンゼルスを襲った近代史上最悪の地震は、M6.7を観測した1994年のノースリッジ地震だった。米国の大都市圏を襲った直下型地震は30年代以来だった。