この中で、林外務大臣は、ロシアへの制裁について「侵略をやめさせるためにG7=主要7か国と連携して強い措置をとってきている。ロシアの状況を見ると、ルーブルがかなり下落し、金利もあがるなど、かなり効果を上げてきている」と指摘しました。
そのうえで「われわれが一致して、これをさらに強化していくことと、制裁の最中に『安い値段だったら原油を買ってもいいよ』とくぐり抜ける動きや穴をどう塞ぐかということもこれからの課題だ」と述べました。
また林大臣は、ロシアが日本との平和条約交渉を中断すると表明したことについて「揺さぶりをかける意図があるのではないかという指摘もあるが、われわれとしては岸田総理大臣の指示のもとに一貫して対応していかなければならない」と述べました。
その一方で「ただ、北方領土の元島民は、かなり高齢になっている。いまはこの先の状況を申し上げにくい状況だが、北方領土問題を解決して平和条約を締結する基本方針は不変で、ビザなし交流や墓参など、人道的なものをしっかりやっていきたいという思いは変わらない」と強調しました。
このほか林大臣は、今月24日の北朝鮮による弾道ミサイルの発射について「国際社会がロシアのウクライナ侵略に対応している間隙(かんげき)をねらったものと見られる。わが国のEEZ内に落ちたということで、国連安保理などを含め、さらに厳しい措置をとっていく必要がある」と述べました。