この高官によりますと、ロシア軍は首都キエフに対して遠距離からの砲撃は続けているものの、周辺に展開する地上部隊が中心部に向けて前進する兆候はみられないということです。
最も近い部隊でも、北西におよそ15キロから20キロの位置にとどまり、別の部隊は、北東におよそ55キロの位置にまで後退したあと、動きがないとしています。
そのうえで「敵対行為の停止は、必要な人道支援の提供を可能にし、市民の安全な移動を可能にする。命を救い、苦しみを防ぎ、市民を守るものだ」と述べ、東部のマリウポリなどでの人道危機に歯止めをかける停戦に向けて、国連として取り組む考えを強調しました。
この発言についてバイデン大統領は28日「道義的な怒りを表現しただけだ。政策を変更したつもりはない」と釈明しました。
ウクライナの隣国モルドバは、主にウクライナ南部から陸路で避難してくる人たちが多く、ヨーロッパ各国に移動する前の一時的な滞在先にもなっていることから、避難者が増え続け、27日の時点でおよそ38万人とモルドバの人口の1割を超えています。
これはウクライナの複数のメディアが伝えたもので、市長によりますとマリウポリの市民のうちおよそ3万人がロシアに強制的に移送されたほか多くが周辺国などに避難し、27日現在、少なくとも17万人が市内にとどまっているということです。 また、砲撃などにさらされて市内の住宅のうち9割が損傷し、4割が全壊したほか、57校の学校と70の幼稚園、それに複数の医療機関が被害を受けたとしています。
EUの執行機関にあたるヨーロッパ委員会は28日、こうした特別な権利を利用して制裁対象者がEUに渡航することもありうるとして、加盟国に対し、制裁対象者に付与した滞在許可を直ちに取り消すともに国籍についても無効とすることを検討するよう勧告しました。 また、外国人の投資家などに国籍を与える制度があるマルタなど3か国については制度そのものの廃止を求めています。 EUの内務を担当するヨハンソン委員は「戦争が起きている今、制裁の対象者がお金でEUに来る権利を買うことがないよう、あらゆる措置を講じなければならない」としています。
そのうえで「ロシア軍は市内にまで入ってきている。ロシア軍の多くが親ロシアの分離派とともに戦っているが、支配された地域は数か所の地区だけだ」と述べ、ロシア軍の部隊が市街地にまで入り込んでいるものの、マリウポリを守るため、抵抗を続ける決意を示しました。
避難先は ▽ポーランドがおよそ229万人 ▽ルーマニアがおよそ59万人 ▽モルドバがおよそ38万人 ▽ハンガリーがおよそ35万人などとなっています。 また、ロシアに避難した人は22日の時点で、およそ27万人となっています。
イルピンはキエフ防衛の要とされ、北から接近したロシア軍の地上部隊とウクライナ軍の守備隊の間で激しい戦闘が続いています。 動画でマルクシン市長は「きょうはよい知らせがある。イルピンが解放された。掃討作戦を継続中だ」と述べました。 そのうえで、ウクライナ軍が、キエフ近郊のブチャ、ホストメリ、それにボルゼリの3つの町についても奪還作戦を進めていることを明らかにしました。
ラブロフ外相は、具体的な制限の内容については言及しませんでした。
事業の撤退には、4億ユーロ、日本円でおよそ540億円の費用がかかる見通しだとしています。 ハイネケンは、今月初め、ロシアへの新たな投資や輸出をやめると発表していましたが、オランダの投資家グループからすべてのビジネスから手を引くべきだと批判を受けていたということです。 また、デンマークのカールスバーグは、ロシアからの撤退は「この状況では正しい判断だと信じる」とする声明を発表し、傘下に持つロシアのビール会社などすべての事業を売却する方針を明らかにしました。
亡くなった人のうち、377人が東部のドネツク州とルガンスク州で、774人はキエフ州や東部のハリコフ州、北部のチェルニヒウ州、南部のヘルソン州など各地で確認されています。 多くの人たちは砲撃やミサイル、空爆などによって命を落としたということです。 また、けがをした人は1824人に上るということです。 今回の発表には、ロシア軍の激しい攻撃を受けている東部マリウポリなどで、確認が取れていない犠牲者の数は含まれておらず、国連人権高等弁務官事務所は、実際の数はこれよりはるかに多いとしています。
警告の理由についてロシア国営のタス通信は、通信当局の話として、「“外国の代理人”について言及する際に、そうであることを適切に表示せずに掲載した」などとしていて、ロシア政府がスパイを意味する「外国の代理人」に指定した団体や個人について記事などで取り上げる際にそれを明示していなかったことを挙げています。
列車を運行するフィンランドの国営鉄道会社は、ロシアに対する制裁を受けて対応を検討し、28日から列車の運行を停止すると発表しました。 運行停止を前に、ロシアにいる家族や友人のもとを訪れ、ヘルシンキに戻ってきたという乗客からは「列車が運行を停止すると聞いて予定を早めて出国した」とか、「今後、ロシアを訪れることは難しくなる」といった声が聞かれました。 ロイター通信は、ロシアとEU諸国を列車で結ぶ路線はこれで事実上なくなったと伝えています
そのうえで「すべての課題の解決策が明確になれば、首脳会談はすぐにでも必要になるだろう」と述べ、会談が実現する条件として、双方による停戦交渉で合意できる見通しが必要だとしています。
このうちリビウ中心部から南に5キロほどの所にある学校では、26日夜に起きた、軍の関連施設をねらった攻撃の際の爆風で窓ガラスが割れ、辺り一面にガラスの破片が飛び散っています。 学校の校長によりますと、当時、学校にはウクライナ各地から逃れてきた人たちが身を寄せていましたが、防空警報のサイレンが鳴りシェルターに避難したため全員無事だったということです。 校長は「攻撃があったとき、私は学校にいなくてすぐにかけつけた。学校にいる人たちにけががないか心配だったが、みんな無事でよかった。ロシアはわれわれを怖がらせようとしているのだろうが、逆にわれわれは団結している」と話していました。
国連 グテーレス事務総長 停戦に向け取り組む考えを強調
バイデン大統領が釈明「道義的な怒りを表現しただけだ」
隣国モルドバ 人口の1割超の避難者受け入れ
マリウポリ市長 “子ども210人含む約5000人が死亡”
EU 制裁対象者の渡航禁止策を強化
ウクライナ軍 アゾフ大隊「マリウポリ 70%から80%が破壊」
国連難民高等弁務官事務所「国外避難386万人超」
首都キエフ隣接 イルピン市長「ウクライナ軍がイルピン奪還」
ロシア外相 “非友好的な国と地域の市民 入国制限を検討”
欧州ビール「ハイネケン」「カールスバーグ」 ロシア撤退
ウクライナで少なくとも市民1151人死亡 “実際ははるかに多数”
平和賞のムラートフ氏が編集長の独立系新聞 活動を一時的に停止
フィンランド国営鉄道 ロシアと結ぶ長距離列車 運行を停止
ロシア ラブロフ外相 現時点での首脳会談開催に否定的な考え
ウクライナ西部リビウ 軍関連施設にミサイル攻撃