米航空宇宙局(NASA)のハッブル宇宙望遠鏡で、天体観測史上、最も遠い場所にある恒星が観測されました。質量は太陽の50~500倍で、数百万倍の明るさをもつ可能性があり、今は地球から280億光年離れた距離にあります。デンマークや米国などの研究チームが30日の科学誌ネイチャーに発表しました。
この恒星は、古い英語で「明けの明星」「上る光」を意味する「エアレンデル(Earendel)」と命名されました。エアレンデルが生まれたのは宇宙誕生のビッグバンからわずか9億年後です。これまでに発見された中で最も古い恒星は、ハッブル望遠鏡で2018年に観測された恒星で、誕生はビッグバンの約40億年後でした。
エアレンデルが放った光は、129億年かけて地球に到達していました。