「Conti」は、ランサムウエアを使って企業などのデータを暗号化して見られなくするサイバー攻撃を行い、要求した身代金が支払われない場合、盗み出したデータを公開すると脅迫する手口で犯行を行っているとされています。
情報セキュリティー会社の「三井物産セキュアディレクション」によりますと「Conti」は日本時間の5日午後6時すぎに、会社から盗み出したとする6100件以上のファイル、合わせて2.87ギガバイト分のデータを、ダークウェブ=インターネット上の闇サイトに公開したとしています。
内容は、人事や予算、それに会計に関わるとみられるファイルなどだということです。
「Conti」は盗み取ったとするデータを少しずつ公開して脅迫する手口が特徴で、今回公開したのは全体の3%だと主張しています。
「Conti」は、ランサムウエアを使ったハッカー集団の中でも最も活発なグループのひとつで、去年9月以降、世界中の340以上の企業などを攻撃したと主張しています。
三井物産セキュアディレクションの吉川孝志さんは「外国の子会社や支店などセキュリティーが手薄になりがちな海外拠点が攻撃されることで、国内にも影響が出るケースも散見される。サプライチェーンの上流にあたる親会社や大手企業は、グループ全体にも対策を行き届かせなければならない。リモート接続で使うものなど機器のアップデートを行うとともに、認証情報を更新するなど、対策を徹底してほしい」と話しています。