例年は10
日から
解禁と
なる北海道沖の
太平洋でのサケマス
漁。ロシアによるウクライナへの
軍事侵攻の
影響で
漁に
必要な
日本とロシアの
漁業交渉が
始まっていませんでしたが
週明けの11
日にも
政府間で
交渉を
行う方向で
調整していることが
分かりました。
北海道の根室沖など太平洋の日本の排他的経済水域で行われるサケマスの流し網漁はロシアの川で生まれた魚が多く、日本とロシアの政府間の漁業交渉で毎年、漁獲量などの操業条件を決めています。
例年は交渉を経たうえで10日から解禁となりますが、ロシアの軍事侵攻の影響でこれまで交渉が始まっていませんでした。
このため、漁業者のあいだでは出漁のめどがたたないことへの懸念の声が上がっていました。
こうした状況のなか、関係者によりますと水産庁はロシア側と週明けの11日にも漁業交渉を始める方向で調整していることが分かりました。
日本を含む各国がロシアに対して厳しい制裁を科すなかでの異例の漁業交渉となります。
水産庁としては日本の漁業の権益を確保するために交渉は避けられないと判断したものとみられます。
ただ、日本政府は8日、石炭の輸入禁止や外交官の追放などロシアに対する追加の制裁措置を打ち出しています。
これまでの日本の制裁にもロシア側は強く反発しているだけに交渉自体が決裂したり、実際に始まっても難航するおそれもあります。