Japanese News: 【随時更新】ロシアウクライナに軍事侵攻（12日の動き）

ロシアによるウクライナに対にたいする軍事ぐんじ侵攻しんこうが続つづいています。

ウクライナの各地かくちでロシア軍ぐんとウクライナ軍ぐんが戦闘せんとうを続つづけていて、大勢たいせいの市民しみんが国外こくがいへ避難ひなんしています。戦闘せんとうの状況じょうきょうや関係かんけい各国かっこくの外交がいこうなどウクライナ情勢じょうせいをめぐる12日にち（日本にっぽん時間じかん）の動うごきを随時ずいじ更新こうしんでお伝おつたえします。

（日本にっぽんとウクライナ、ロシアのモスクワとは6時間じかんの時差じさがあります）

ウクライナ親しんロシア派は武装ぶそう勢力せいりょく「化学かがく部隊ぶたいが敵てきをいぶり出だす」

ロシアの通信つうしん社しゃによりますと、ウクライナ東部とうぶを拠点きょてんとする親しんロシア派は武装ぶそう勢力せいりょくのバスーリン報道ほうどう官かんは11日にち、東部とうぶマリウポリにある「アゾフスターリ」製鉄せいてつ所しょに、最大さいだいで4000人にんのウクライナ兵へいがいるという見方みかたを示しめしました。

そして、製鉄せいてつ所しょには地下ちかの施設しせつがあるとしたうえで、今後こんごの戦闘せんとうについて「製鉄せいてつ所しょを封鎖ふうさし、すべての出入り口でいりぐちを捜し出さがしだす。その後そのごは化学かがく部隊ぶたいが敵てきをいぶり出だす方法ほうほうを見みつけるだろう」と述のべ、製鉄せいてつ所しょを制圧せいあつするために化学かがく兵器へいきを使用しようする可能かのう性せいに言及げんきゅうしました。

一方いっぽう、マリウポリの市長しちょう補佐ほさ官かんは11日にち、ロシア側がわの化学かがく兵器へいきの使用しようについて「今いまのところ、化学かがく兵器へいきを使つかった攻撃こうげきは確認かくにんされていない。軍ぐんから公式こうしきの情報じょうほうが寄よせられるのを待まっている」とSNSに投稿とうこうしました。

ウクライナ軍ぐん “ロシア軍ぐんが有毒ゆうどく物質ぶっしつ使用しよう” 米べいは「確認かくにんできず」

東部とうぶマリウポリで戦闘せんとうを続つづけるウクライナ軍ぐんのアゾフ大隊だいたいは11日にち、SNSに「ロシア軍ぐんがマリウポリでウクライナ軍ぐんの兵士へいしと市民しみんに対にたいし有毒ゆうどくな物質ぶっしつを使つかい、複数ふくすうの人ひとが呼吸こきゅう困難こんなんの症状しょうじょうを示しめしている」などと投稿とうこうしました。

これについて、アメリカ国防こくぼう総省そうしょうのカービー報道ほうどう官かんは11日にち、声明せいめいを発表はっぴょうし「われわれはロシア軍ぐんがウクライナのマリウポリで化学かがく兵器へいきの可能かのう性せいがあるものを使用しようしたとするソーシャルメディア上じょうの報告ほうこくを承知しょうちしているが、現時点げんじてんでは確認かくにんできず、引き続ひきつづき、状況じょうきょうを注視ちゅうしする」としました。

そのうえで「これらの報告ほうこくがもし事実じじつであれば深ふかく懸念けねんすべきことだ」と指摘してきしました。

また、イギリスのトラス外相がいしょうはツイッターに「われわれは詳細しょうさいの確認かくにんを急いそいでいる」と投稿とうこうしました。

化学かがく兵器へいきをめぐって、これまでアメリカのバイデン大統領だいとうりょうは、ロシアがウクライナに対にたいして使用しようした場合ばあいには「相応そうおうの対応たいおうをとる」と述のべ、けん制けんせいしていました。

【詳くわしく】ロシア侵攻しんこう生物せいぶつ・化学かがく兵器へいきが使用しようされる可能かのう性せいは？

米べい国防こくぼう総省そうしょうロシア軍ぐんが東部とうぶで戦力せんりょく強化きょうかの動うごき

アメリカ国防こくぼう総省そうしょうの高官こうかんは11日にち、ロシア軍ぐんがウクライナ東部とうぶにさらに多おおくの戦力せんりょくを投入とうにゅうしようとする動うごきがみられると指摘してきしました。

この高官こうかんによりますと、ロシア軍ぐんがウクライナ東部とうぶの都市としドネツクの南西なんせい方向ほうこうで、砲撃ほうげきを行おこなう部隊ぶたいを中心ちゅうしんに戦力せんりょくを強化きょうかし始はじめているのが確認かくにんできるということです。

また、東部とうぶハルキウ州しゅうにあるイジュームの北側きたがわにロシア軍ぐんの車列しゃれつが確認かくにんできるとしたうえで、東部とうぶに展開てんかいする部隊ぶたいに対にたいし補給ほきゅうや戦力せんりょくの強化きょうかを行おこなうのが目的もくてきだという見方みかたを示しめしました。

このほか、ロシア軍ぐんは軍事ぐんじ侵攻しんこうを開始かいしして以降いこう、1500発はつ以上いじょうのミサイルを発射はっしゃしたとの分析ぶんせきを明あきらかにし、ここ数すう日間にちかんに行おこなわれたミサイル攻撃こうげきの大半たいはんは東部とうぶ地域ちいきに集中しゅうちゅうしていると指摘してきしました。

マリウポリ市長しちょう「市内しないの犠牲ぎせい者しゃは2万まん人にん超こえる」

ウクライナの東部とうぶマリウポリのボイチェンコ市長しちょうが11日にち、NHKのインタビューに応おうじ、これまでの攻撃こうげきによる市内しないの犠牲ぎせい者しゃは2万まん人にんを超こえ、マリウポリの人口じんこうのおよそ5％にあたるという見方みかたを示しめし「被害ひがいはあまりにも甚大じんだいだ。これこそが地獄じごくだ」と述のべました。

ボイチェンコ市長しちょうは、先月せんげつ末まつにはおよそ5000人にんが死亡しぼうしたと述のべていて、ロシア軍ぐんの攻撃こうげきが激はげしくなる中なか、戦闘せんとうの巻き添まきぞえになる市民しみんが増ふえているとみられます。

そして、今いまも10万まんから12万まん人にんの市民しみんが避難ひなんできずにいると明あきらかにしたうえで「ロシア軍ぐんはバスや車くるまが市外しがいに出でるのを認みとめず、検問けんもん所しょでは市内しないに戻もどるよう命令めいれいしている」と述のべ、ロシア軍ぐんが市民しみんの避難ひなんを妨害ぼうがいしていると批判ひはんしました。

さらに、マリウポリのある東部とうぶでロシア軍ぐんが近ちかく大だい規模きぼな攻撃こうげきを始はじめるという情報じょうほうについて「私わたしたちは欧米おうべいなどの支援しえんを受うけて軍事ぐんじ力りょくを高たかめている。勝利しょうりを信しんじている」と述のべ、徹底てってい抗戦こうせんする構かまえを見みせました。

ウクライナ副ふく首相しゅしょう “ロシア軍ぐん拘束こうそくした女性じょせいに非ひ人道的じんどうてきな行為こうい”

ウクライナのベレシチュク副ふく首相しゅしょうは11日にち、ロイター通信ろいた-つうしんのインタビューで「1000人にん以上いじょうのウクライナの市民しみんがロシアの収容しゅうよう施設しせつで拘束こうそくされていて、そのうち500人にん以上いじょうは女性じょせいだ」と明あきらかにしたうえで「ロシア側がわは彼女かのじょたちの髪かみをそったり、服ふくを脱ぬがせたりするなどして人間にんげんの尊厳そんげんを傷きずつけている。私わたしは性的せいてき暴行ぼうこうの事実じじつも把握はあくしている」と述のべ、ロシア軍ぐんが拘束こうそくした女性じょせいに対にたいし、非ひ人道的じんどうてきな行為こういを続つづけていると非難ひなんしました。

反戦はんせん訴うったえたロシア国営こくえいテレビの女性じょせい独どくでフリーの記者きしゃに

先月せんげつ、ロシア国営こくえいテレビのニュース番組ばんぐみの放送ほうそう中ちゅうにスタジオに入はいって反戦はんせんを訴うったえたマリーナ・オフシャンニコワさんが、フリーの記者きしゃとしてドイツの有力ゆうりょく紙し「ウェルト」に記事きじを執筆しっぴつすることになり、11日にちに初はじめての記事きじが掲載けいさいされました。

「ウェルト」の1面めんに掲載けいさいされた記事きじで、オフシャンニコワさんは、みずからの反戦はんせんの訴うったえについて「ウクライナへの侵攻しんこうは一線いっせんを越こえており、だまってはいられなかった。私わたしの人生じんせいはそれ以前いぜんとそれ以後いごで全まったく違ちがうものになった」などとつづっています。

そして、インターネット上じょうも含ふくめ、嫌いやがらせが相次あいついだ一方いっぽう、ジャーナリスト志望しぼうの大学生だいがくせいから「ジャーナリストという仕事しごとに希望きぼうを感かんじられた」という感謝かんしゃのことばを受け取うけとったなどと紹介しょうかいし、ロシアでは自身じしんの行動こうどうの受け止うけとめが分わかれていると伝つたえています。

“少すくなくとも1842人にんの市民しみんが死亡しぼう” 国連こくれん人権じんけん高等こうとう弁務べんむ官かん事務所じむしょ

国連こくれん人権じんけん高等こうとう弁務べんむ官かん事務所じむしょは、ロシアによる軍事ぐんじ侵攻しんこうが始はじまったことし2月つき24日にちから今月こんげつ10日にちまでに、ウクライナで少すくなくとも1842人にんの市民しみんが死亡しぼうしたと発表はっぴょうしました。このうち148人にんは子こどもだということです。

死亡しぼうした人ひとのうち、1186人にんはキーウ州しゅうや東部とうぶのハルキウ州しゅう、北部ほくぶのチェルニヒウ州しゅう、南部なんぶのヘルソン州しゅうなどで、656人にんは東部とうぶのドネツク州しゅうとルハンシク州しゅうで確認かくにんされています。

また、けがをした人ひとは2493人にんにのぼるということです。

多おおくの人ひとたちは、砲撃ほうげきやミサイル、空爆くうばくなどによって命いのちを落おとしたり、負傷ふしょうしたりしたということです。

今回こんかいの発表はっぴょうには、ロシア軍ぐんの激はげしい攻撃こうげきを受うけている東部とうぶマリウポリなどで、確認かくにんがとれていない犠牲ぎせい者しゃの数かずは含ふくまれておらず、国連こくれん人権じんけん高等こうとう弁務べんむ官かん事務所じむしょは、実際じっさいの数かずはこれよりはるかに多おおいとしています。