そのうえで「ドンバスでの作戦が行われ、キエフでは核兵器使用の可能性も口にされた。ロシアにとって受け入れられない脅威が国境付近にある」と述べ、軍事侵攻を正当化しました。
また「ドンバスの民兵、ロシア軍兵の士に呼びかける。祖国の未来のために戦っているのだ。ナチス・ドイツが復活しないよう、皆さん力を尽くしている。亡くなったすべての皆さんに頭をたれる」と述べました。
そして「ロシアは侵略に対して先制的な対応をした。タイムリーで、正しい判断だった。強く、自立した国の決定だ」としたうえで「アメリカは、特にソビエトが崩壊したあと、自分たちは特別だと語り始め、ほかの国々にも屈辱を与えた」と述べソビエトの崩壊後、唯一の勝者だとふるまってきたとアメリカを批判しました。
また「クリミアを含むわれわれの歴史的な土地に侵攻する準備が公然と進められていた」と主張し、NATO側からの脅威を防ぐためだったとしてウクライナへの軍事侵攻を正当化しました。
これに先立ってロシア大統領府は8日、プーチン大統領からウクライナの市民や退役軍人に向けたとするメッセージを発表しました。 このなかでプーチン大統領は「私たちの共通のすばらしい休日である勝利の日を心から祝福する」とする一方で「残念ながら、いま再びナチズムが頭をもたげ、野蛮で非人道的な統治を行おうとしている。私たちの神聖な義務は、『大祖国戦争』の敗北者の思想を受け継いだ者たちによる復しゅうを阻止することだ」と述べ、軍事侵攻の目的がウクライナのネオナチ集団との戦いだと主張しています。 赤の広場の式典ではプーチン大統領が演説する予定です。
軍事パレードは一方的に併合したウクライナ南部のクリミアを含む28の都市で実施され、首都モスクワではこのあと日本時間の午後4時から始まる予定で、プーチン大統領がどのような演説を行うか関心が集まっています。
ことしは最新鋭の地対空ミサイルシステム「S400」のほか、サハリン州が事実上管轄する北方領土の択捉島にもロシア軍が2016年から配備している地対艦ミサイルシステム「バスチオン」が初めて披露されました。 またウラジオストクで行われた軍事パレードではウクライナへの軍事侵攻を支持するシンボルとなっている「Z」のマークの旗を振る市民の姿もみられました。
「ウクライナではNATO加盟国から最新兵器が提供された」
“欧米の脅威背景に軍事侵攻”と正当化
「敵が内部から弱体化させようとしたが、うまくいかなかった」
「戦争状態」の宣言 言及せず
モスクワ「赤の広場」で式典始まる
ロシア報道官“戦闘機などの上空飛行は中止”
首都モスクワでの軍事パレード 日本時間の午後4時から開始予定
極東サハリン州では