先月23日、知床半島の沖合で乗客 乗員26人を乗せた観光船「KAZU1」(19トン)が沈没した事故では、これまでに乗客14人が死亡、12人が行方不明になっています。
水難学会の理事で、波浪の解析などが専門の長岡技術科学大学の犬飼直之准教授は、潮の干満と現場海域の風が水深5メートルまでの海面に与える影響を考慮した漂流の予測を公表しました。
予測では気象庁のデータから推計される海上の風速が使用され、通報場所からの流れは、半島の西側や東側に揺れながらもおおむね北東方向に向かっているとしています。
これまでに行方不明者が見つかった場所と予測の範囲は一致しているとしたうえで、人が海面に浮き続けている場合、半島の先端から北東およそ60キロの範囲まで流されている可能性があると指摘しています。

犬飼准教授は「現在の気圧配置が続くと今後は南の方向に流れを変えるかもしれないが、基本的には東方向に広がっていくと考えられる」と話しています。
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