沖縄本島地方では発達した積乱雲が次々と連なる「線状降水帯」が明け方に発生したほか、その後も発達した雨雲がかかり続けています。土砂災害や川の氾濫、暴風や高波への厳重な警戒を続けてください。
気象庁によりますと、台風6号は午前11時には鹿児島県の徳之島の東60キロの海上をゆっくりとした速さで東へ進んでいるとみられます。中心の気圧は970ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は30メートル、最大瞬間風速は40メートルで、中心から半径220キロ以内では風速25メートル以上の暴風が吹いています。
この時間、鹿児島県の奄美地方と沖縄本島地方にかなり接近していて風の強い状態が続いています。
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沖縄県名護市では午前9時すぎに31.3メートルの最大瞬間風速を観測しました。
雨も強まり、沖縄本島地方では発達した積乱雲が次々と連なる「線状降水帯」が発生して命に危険が及ぶ土砂災害や洪水が発生する危険性が急激に高まっているとして、気象庁は午前5時半、「顕著な大雨に関する情報」を発表しました。
その後も発達した雨雲がかかり続けていて午前10時までの1時間には沖縄県が名護市に設置した雨量計で38ミリの激しい雨を観測しました。
これまでの雨で沖縄県では土砂災害の危険性が非常に高まり土砂災害警戒情報が発表されている地域があります。
トラックが横転するような猛烈な風が吹く見込み
今後の見通しです。
台風はこの後、日本の南の海上で勢力を維持して北上し、8日の火曜日以降、西日本にかなり接近するおそれがあります。
奄美地方では6日は物が飛ばされてけがをしたり走行中のトラックが横転したりするような猛烈な風が吹く見込みで、6日の最大風速は
▽奄美地方で30メートル
▽沖縄地方で25メートル
▽九州南部で20メートル
最大瞬間風速は
▽奄美地方で40メートル
▽沖縄地方で35メートル
▽九州南部で30メートルと予想されています。
7日の最大風速は
▽九州南部と奄美で25メートル
▽沖縄地方で23メートル
最大瞬間風速はいずれも35メートルの見込みです。
8日の最大風速は
▽九州南部と奄美で25メートルから29メートル
▽四国と九州北部で20メートルから24メートル
最大瞬間風速は
▽九州南部と奄美で35メートルから45メートル
▽四国と九州北部で25メートルから35メートルと予想されています。
6日は奄美地方で猛烈なしけとなり、沖縄地方と九州南部でも大しけとなる見込みで、6日の波の高さは
▽奄美地方で10メートル
▽九州南部と沖縄で8メートルと予想されています。
台風の影響と大潮の時期が重なるため、奄美地方や九州南部では潮位が高くなるところがあり、高潮や高波による浸水に警戒が必要です。
線状降水帯が発生して災害の危険度が高まるおそれ
台風本体や周辺の発達した雨雲により▽沖縄地方では引き続き6日の午前中にかけて、▽奄美地方と九州南部では7日午前中にかけて「線状降水帯」が発生して災害の危険度が急激に高まるおそれがあります。
7日の朝までの24時間に降る雨の量はいずれも多いところで
▽九州南部と奄美地方で300ミリ
▽沖縄地方で250ミリ
▽四国で200ミリ
▽九州北部で150ミリ
▽東海で120ミリ
▽近畿で100ミリと予想され、
8日の朝までの24時間には
▽九州南部と四国、近畿、東海で200ミリから300ミリ
▽九州北部と奄美で100ミリから200ミリ
▽沖縄地方で50ミリから100ミリの雨が降る見込みです。
その後も雨が続き、9日の水曜日の朝までの24時間には
▽九州南部と四国で300ミリから400ミリ
▽九州北部と近畿、東海で200ミリから300ミリ
▽奄美地方で100ミリから200ミリの雨が降ると予想されています。
西日本と東日本の太平洋側では南東側にあたる地域を中心に長い時間、湿った空気が流れ込み台風が近づく前から断続的に非常に激しい雨が降って雨量が多くなるおそれがあります。
気象庁は土砂災害や低い土地の浸水、川の氾濫のほか、暴風や高波に厳重に警戒するよう呼びかけています。
沖縄・奄美 影響長引く 西・東日本も早めの備えを
沖縄や奄美地方では再びの台風の接近となり、少しの雨や風でも災害の危険度が高まるほか、台風の動きが遅いため影響が長引くおそれがあります。
台風から離れた西日本と東日本でも最新の気象情報のほかハザードマップを確認し、予定の見直しなども含め早めの備えを進めてください。