「日本にっぽんも核兵器かくへいき禁止きんし条約じょうやくに署名しょめいを」バチカンで被爆ひばく者しゃが演説えんぜつ

１いち１いち日にちは、核兵器かくへいき禁止きんし条約じょうやくの採択さいたくに大おおきな役割やくわりを果はたした日本にっぽん被団協ひだんきょうを代表だいひょうして、事務じむ局きょく次長じちょうで、１いち歳さい１いち０ぜろか月かげつのとき、長崎ながさきで被爆ひばくした和田わだ征子せいこさん（７なな４よん）が、英語えいごで演説えんぜつし、亡なくなった母親ははおやから繰り返くりかえし聞きいた話はなしを交まじえながら、当時とうじの惨状さんじょうを伝つたえました。

そして、「かろうじて生いきながらえてきた被爆ひばく者しゃの苦くるしみは深ふかく、今いまなお続つづいています」と述のべるとともに、「核兵器かくへいきは放射能ほうしゃのうの被害ひがいを長年ながねんにわたってもたらす非ひ人道的じんどうてきな兵器へいきです」と訴うったえました。そのうえで「被爆ひばく者しゃは語かたることによって、あの時ときに引き戻ひきもどされるつらい努力どりょくを続つづけてきた。今いま、重おもい、さび付さびついた扉とびらがようやく少すこし開ひらいた」と述のべ、核兵器かくへいき禁止きんし条約じょうやくの採択さいたくを評価ひょうかし、核かく保有ほゆう国こくや、核かくの傘かさのもとにある日本にっぽんなどに条約じょうやくへの署名しょめいを呼よびかけました。

和田わださんが演説えんぜつを終おえると、出席しゅっせき者しゃ全員ぜんいんが立ち上たちあがって、大おおきな拍手はくしゅを送おくっていました。和田わださんは、「皆みなさんが共感きょうかんしてくださったとうれしく思おもいました。これで力ちからを得えたので、これからも被爆ひばく者しゃの思おもいを頑張がんばって伝つたえていきたい」と話はなしていました。

バチカンで開ひらかれた国際こくさい会議かいぎで、１いち１いち日にち、被爆ひばく者しゃの和田わだ征子せいこさんの演説えんぜつを聞きいた出席しゅっせき者しゃたちは、一様いちように感銘かんめいを受うけていました。

このうち、１いち９きゅう７なな６ろく年ねんにノーベル平和へいわ賞しょうを受賞じゅしょうした、イギリスのマイレッド・マグワイアさんは、和田わださんが演説えんぜつを終おえると演壇えんだんに駆け寄かけより、和田わださんと握手あくしゅを交かわしたあと、核かく廃絶はいぜつに向むけた署名しょめいをしていました。

マグワイアさんは、「ともに平和へいわを構築こうちくするためにもこうした証言しょうげんを続つづけていくことが重要じゅうようだ」と話はなしていました。

また、アメリカのノートルダム大学だいがくで平和へいわ研究けんきゅうの学部がくぶ長ちょうを務つとめるジェラルド・パワーズさんは「何なにが起おきたのかを忘わすれぬよう、また知しらなかったり無む関心かんしんでいたりすることのないよう、われわれは被爆ひばく者しゃの声こえに耳みみを傾かたむける必要ひつようがある」と述のべたうえで、特とくに、学生がくせいなど若わかい世代せだいに伝つたえていくことの重要じゅうよう性せいを強調きょうちょうしました。