旧ユーゴスラビア紛争の戦犯を裁くオランダ・ハーグの特別国際法廷は8日、1992~95年に起きたボスニア・ヘルツェゴビナ内戦でのジェノサイド(集団虐殺)に関与した罪などに問われた元セルビア人武装勢力司令官ラトコ・ムラディッチ被告(79)の上訴を棄却しました。ムラディッチ被告は終身刑に服すことになりました。
今回の判決によって、ボスニア・ヘルツェゴビナ内戦をめぐる主要な戦争犯罪に関する一連の裁判に終止符が打たれました。内戦では約10万人が死亡したほか、220万人が住むところを追われました。
欧州連合(EU)はムラディッチ被告に対する終身刑の判断を支持し、ボスニア・ヘルツェゴビナで起きたジェノサイドを含む戦争犯罪に対する欧州の主要な裁判に終止符が打たれたと述べました。