警察などによりますと、28
日未明、
アメリカ西部サンフランシスコに
あるナンシー・ペロシ
下院議長の
自宅に
男が
押し入りました。
男は、通報を受けて駆けつけた警察官の目の前で議長の82歳の夫をハンマーで殴り、その場で拘束されました。
議長の夫は、頭などに大けがをして病院に搬送され、手当てを受けましたが、命に別状はないということです。
アメリカの複数のメディアは、男が押し入った際「ナンシーはどこだ」などと叫んでいて、ペロシ議長を狙っていた可能性があると伝えています。
ペロシ議長は当時、自宅にはいませんでした。
ペロシ議長は、18期連続で民主党の下院議員を務める重鎮で、共和党のトランプ前大統領と激しく対立してきたことでも知られています。
なぜ男がペロシ議長の自宅に押し入ったのかなどはわかっておらず、警察が事件の詳しいいきさつや動機などについて調べています。
アメリカでは来月8日に中間選挙を控え、激しい選挙戦が続いていて、メディアはこうしたさなかに起きた事件を大きく伝えています。
バイデン大統領「卑劣な事件 もうたくさんだ」
事件を受けてアメリカのバイデン大統領は28日、民主党の支持者を前にした演説の中で、去年、連邦議会にトランプ前大統領の支持者らが乱入した事件についても言及しながら「卑劣な事件だ。もうたくさんだ。善悪の判断がつく人はどのような信条を持っていたとしても、政治への暴力に対し断固として立ち向かわなければならない」と述べ、事件を強く非難しました。