皆既月食×天王星食時間は?方角は?今夜442年ぶりの天体ショー - Easy News

「皆既かいき月食げっしょく」が8日にちの夜よる、天気てんきがよければ全国ぜんこく各地かくちで見みられます。

今回こんかい「天王星てんおうせい食しょく」も同時どうじに見みられ、このような現象げんしょうが日本にっぽんで見みられるのは442年ねんぶりのこと。

次つぎに日本にっぽんで見みられるのは322年ねん後ごと予想よそうされ、きわめて珍めずらしい天体てんたいショーとしても注目ちゅうもくされています。

（文中ぶんちゅうに【各地かくちの天王星てんおうせい食しょくの観測かんそく時刻じこくの予報よほう】もまとめました）

皆既かいき月食げっしょくは8日にち午後ごご6時じ9分ふんごろから

皆既かいき月食げっしょくは、月つきが地球ちきゅうの影かげに徐々じょじょに覆おおわれていき、太陽たいようと地球ちきゅうと月つきが一直線いっちょくせんに並ならび、月つき全体ぜんたいが地球ちきゅうの影かげに完全かんぜんに覆おおわれます。

完全かんぜんに覆おおわれた状態じょうたいを「皆既食かいきしょく」と呼よび、その間そのかん、月つきが見みえなくなるのではなく、太陽光たいようこうの一部いちぶの赤あかい光ひかりが地球ちきゅうの大気たいきでわずかに屈折くっせつして月つきを照てらし、赤黒あかぐろい色いろに見みえるのが特徴とくちょうです。

国立こくりつ天文台てんもんだいによりますと、今回こんかいの皆既かいき月食げっしょくは全国ぜんこくどこでも8日にちの午後ごご6時じ9分ふんごろから月つきが欠かけ始はじめ、7時じ16分ふんから8時じ42分ぶんの間かん、「皆既食かいきしょく」の状態じょうたいとなり、部分ぶぶん的てきに欠かけた状態じょうたいを経へて、9時じ49分ふんごろ明あかるい満月まんげつに戻もどるということです。

天王星てんおうせい食しょくも同時どうじに観察かんさつには望遠鏡ぼうえんきょうを

また、今回こんかいの皆既かいき月食げっしょくでは小笠原おがさわら諸島しょとうを除のぞくほとんどの地域ちいきで太陽たいよう系けいの7番目ばんめの惑星わくせい、天王星てんおうせいが月つきの後うしろに入り込はいりこむ天王星てんおうせい食しょくが同時どうじに見みられます。

国立こくりつ天文台てんもんだいによりますと、日本にっぽんで皆既食かいきしょく中ちゅうに、天王星てんおうせい食しょくのような惑星わくせい食しょくが見みられるのは、戦国せんごく武将ぶしょうの織田おだ信長のぶながが活躍かつやくした安土あづち桃山ももやま時代じだいの1580年ねん以来いらい、じつに442年ねんぶりです。

こちらは時刻じこくや見みえ方かたが地域ちいきによって異ことなり、西日本にしにほんから東京とうきょう周辺しゅうへんにかけては皆既食かいきしょくの最中さいちゅう、北海道ほっかいどうや東北とうほく地方ちほうでは皆既食かいきしょくが終おわったあとの部分ぶぶん的てきに欠かけた状態じょうたいのときに天王星てんおうせいが月つきの後うしろに入はいる見込みこみです。

天王星てんおうせいは肉眼にくがんで見みえるギリギリの明あかるさですが、皆既かいき月食げっしょくの間まは月つきが暗くらく見みえるため、望遠鏡ぼうえんきょうなどを使つかえばよく観察かんさつできるということです。

天王星てんおうせい食しょく各地かくちの予報よほう時刻じこくは

天王星てんおうせい食しょくについて、各地かくちの予報よほう時刻じこくは以下いかのとおりです。

【札幌さっぽろ】

▼潜入せんにゅう開始かいし午後ごご8時じ49分ふん ▽出現しゅつげん開始かいし午後ごご9時じ47分ふん

【仙台せんだい】

▼潜入せんにゅう開始かいし午後ごご8時じ44分ふん ▽出現しゅつげん開始かいし午後ごご9時じ32分ふん

【東京とうきょう】

▼潜入せんにゅう開始かいし午後ごご8時じ41分ふん ▽出現しゅつげん開始かいし午後ごご9時じ22分ふん

【京都きょうと】

▼潜入せんにゅう開始かいし午後ごご8時じ32分ふん ▽出現しゅつげん開始かいし午後ごご9時じ21分ふん

【福岡ふくおか】

▼潜入せんにゅう開始かいし午後ごご8時じ22分ふん ▽出現しゅつげん開始かいし午後ごご9時じ17分ふん

【那覇なは】

▼潜入せんにゅう開始かいし午後ごご8時じ13分ふん ▽出現しゅつげん開始かいし午後ごご8時じ54分ふん

織田おだ信長のぶながも見みた？古こ文書ぶんしょに月食げっしょくの記録きろくが

国立こくりつ天文台てんもんだいによりますと、前回ぜんかい、日本にっぽんで皆既食かいきしょくと惑星わくせい食しょくが同時どうじに見みられたのは、現在げんざいの計算けいさんによるといまから442年ねん前まえ、織田おだ信長のぶながが活躍かつやくした安土あづち桃山ももやま時代じだいの天正てんしょう8年ねん6月つき15日にちで、皆既食かいきしょくと土星どせい食しょくが同時どうじに見みられたということです。

歴史れきし天文学てんもんがくを研究けんきゅうしている国立こくりつ天文台てんもんだい特別とくべつ客員きゃくいん研究けんきゅう員いんの谷川たにがわ清隆きよたかさんと共同きょうどう研究けんきゅう者しゃの相馬そうま充たかしさんによりますと計算けいさんの結果けっかと一致いっちする時間じかん帯たいに月食げっしょくが起おきたことを示しめす記録きろくが古こ文書ぶんしょに残のこされているということです。

徳川とくがわ家康いえやすの家臣かしん、松まつ平家ひらか忠ただしが記しるした「家いえ忠ちゅう日記にっき」には、天正てんしょう8年ねん6月つき15日にちに

「月つきしよく（げっしょく）いぬゐヰ（いぬい）の時ときかいけん」と読よめる記述きじゅつがあるということです。

谷川たにがわさんは『かいけん』の意味いみは分わからないとしながらも『いぬい』とは午後ごご7時じから11時じの時刻じこくを指さし、計算けいさんからは天正てんしょう8年ねん6月つき15日にちの皆既食かいきしょくは午後ごご7時じ32分ふんごろに始はじまり、午後ごご8時じ44分ふんごろに終おわったとみられ「月食げっしょく」の記述きじゅつがある時刻じこくと一致いっちするということです。

谷川たにがわさんは「当時とうじの夜空よぞらはいまよりも暗くらく、土星どせいは肉眼にくがんで見みえる星ほしなので皆既かいき月食げっしょくと土星どせい食しょくは日本にっぽん各地かくちで見みられたはずだ。珍めずらしい現象げんしょうなので織田おだ信長のぶながや豊臣とよとみ秀吉ひでよしなど名なだたる戦国せんごく大名だいみょうたちも見みて驚おどろいたのではないか」と話はなしていました。