ロシア軍は28日、ウクライナの首都キーウなど各地を巡航ミサイルや無人機で攻撃し、このうち中部のウマニでは、集合住宅が被害を受けました。
多くの住民ががれきの下敷きになったとみられ、ウクライナ政府によりますと、これまでに子ども4人を含む23人が死亡したということです。
また、東部のドニプロでは、2歳の女の子と母親の合わせて2人が死亡しました。
ウクライナのゼレンスキー大統領は、28日に公開した動画で子どもを含めた市民が犠牲になったことへの哀悼の意を示した上で、「このようなテロを行うのは絶対的な悪のみだ」としてロシア側を強く非難しました。
そして「テロを阻止し、人々を救うことができるのは兵器だけであることの証明だ」と述べ、兵器の必要性を強調し、改めて各国に対しさらなる支援を訴えました。
一方、ロシアのプーチン大統領は28日、第2の都市サンクトペテルブルクで議会の代表らを前に演説し、動員で招集されるなどした兵士とその家族への支援策を強化する必要があるとして、兵員不足も指摘される中、待遇改善に力を入れる姿勢を示しました。
その上で、ウクライナへの軍事支援を強める欧米諸国を念頭に「かつてのパートナーたちはみずからの意見を押しつけようとしている。われわれは彼らのルールに従うつもりはない」と述べ、改めて対決姿勢を鮮明にしました。