テロ
などに
使われることも
ある殺傷力の
高い爆発物を
製造したなどとして
逮捕された
名古屋市の19
歳の
大学生の
パソコンを
警察が
調べたところ、
爆発物に関するサイトなどを
たびたび閲覧していた
履歴が
残されていたことが
捜査関係者への
取材でわかりました。
警察はネット
を通じて
製造の
知識を
集めていた
疑いが
あると
見て
調べています。
名古屋市の19
歳の
男子大学生は、
高校生だった
おととし、テロ
などに
使われることも
ある爆発物の「
過酸化アセトン」を
自宅で
製造したうえ、ことし
3月、
一部を
自宅近くの
公園に
持ち込んだなどとして、
爆発物取締罰則違反などの
疑いで
逮捕され、21
日、
検察庁に
送られました。
警察によりますと「爆弾に興味があり、作って威力を確かめたかった」と供述しているということです。
捜査関係者によりますと、大学生の自宅から押収したパソコンを解析したところ、爆発物に関するサイトなどをたびたび閲覧していたことを示す履歴のデータが残されていたということです。
また、自分で製造した爆発物だとして撮影した映像を、動画サイトに投稿していたこともわかったいうことです。
警察は、ネットを通じて、爆発物の製造に必要な知識を集めていた疑いがあると見て調べています。
テロ対策の専門家は
大学生が製造したとされ、逮捕容疑になった爆発物のTATP・「過酸化アセトン」は、2005年にロンドンの地下鉄などで52人が死亡した同時多発テロや、2015年にパリで130人が犠牲になったテロでも使用されました。
逮捕された大学生が爆発物の製造に必要な知識を、インターネットで集めていた疑いがもたれていることについて、テロ対策に詳しい公共政策調査会の板橋功研究センター長は「爆弾の製造に関わる情報がネットなどで容易に入手できるのは問題だ」と指摘しています。
そのうえで「ネットの情報を悪用すれば市販されている薬品を原料にして爆発物を製造することができる。日本ではテロ対策が進んでいるので、原料の大量購入についてはチェックできるが、少量の購入までは規制が難しいのが実情で課題が残されているといえる」と話しています。
公園で故意に爆発させたか
今回の逮捕容疑にもなっている、大学生がことし3月に爆発物を持ち込んだとされる名古屋市内の公園では、その日の夜に爆音がして付近の住民が外に飛び出すなど、一時騒然としたということです。
警察は大学生が故意に過酸化アセトンを爆発させた疑いがあると見ています。
近くに住む女性は「ガス爆発のような聞いたことのない大きな音がしたので外に出ると近所の人たちも集まって来た」と話していました。
幼い子どもがいる別の女性は「子どもが公園に遊びに来る機会も多いので『怖い』という話を近所の人たちとしました」と話していました。