池江選手はレースのあとNHKの単独インタビューに応じ、「まだ実感はわいていないが、1つ1つのレースで金メダルを取るという目標を持って、集中してレースに臨むことができた」と記録を打ちたてた大会を振り返りました。
池江選手は今大会6日間でリレーも含めて8種目に出場し、予選も合わせると13のレースを泳ぎ切り、個人種目では4種目すべてで大会記録を更新しました。
池江選手は「大会中盤には体がきつくなって、もう泳ぎたくないと思ったときもあった」と素直な気持ちを語ったうえで、「自分1人では心が折れていたと思うが、会場に足を運んでくれたり、SNSでメッセージをくれたりと、応援が力になった。この時間はこの先、もう二度と来ないので頑張らなきゃいけないと考え、うまく立て直せたと思う」と話しました。
そして最も印象に残るメダルとしては、アジア記録を持つ中国の劉湘選手との対戦となった24日の50メートル自由形を挙げ、「いちばん緊張したレースだった。自己ベストは私のほうが遅かったので、挑戦者として少しでもいいから追いつきたいと思って泳いだ。そこで勝てて素直にうれしかった」と話しました。
このレースは池江選手の6冠がかかったレースで、劉選手は今大会50メートル背泳ぎで世界新記録をマークして勢いに乗っていました。池江選手は「6冠は難しいかなと思っていたが、瀬戸大也選手が『5冠する人なんてめったにいないんだから』と励ましてくれた。ほかの選手たちも『波に乗ってるから大丈夫』と声をかけてくれてリラックスできた」とチームメートの言葉が支えになったことを明かしました。
またリレーでは2種目で金メダル獲得の原動力となり、このうち女子400メートルリレーは5連覇中の中国を破って優勝しました。
池江選手は「日本チームがどんどん強くなってきていると実感できた試合だった。自由形は自分が引っ張っていきたいと強く思っている種目だが、世界との差はまだまだ大きい。これから私自身がどんどん速くなりたい」と話していました。
そして2年後の東京オリンピックに向けては「アジアチャンピオンになれたので、これからはアジアを代表する気持ちで世界と戦ってメダルを獲得したい。東京オリンピックまでどんどん時間は迫ってきている。自分のレベルをもっと上げていきたい」と、力強く意気込みを話しました。