岐阜市の
病院で80
代の
入院患者4人が
死亡した
事件で、28
日、
新たに
男性の
患者が
死亡しました。
警察は、
いずれもエアコンが
故障した
病室で
熱中症になった
可能性があると
見て
死因を
調べるとともに、
今後、
現場検証をして
病院の
管理体制について
捜査を
進めることにしています。
岐阜市の
民間の
病院「
Y&
M 藤掛第一病院」で、
今月26
日から27
日にかけて、83
歳から85
歳の、
男性2人と
女性2人の
入院患者が
相次いで
死亡しました。
4人が入院していた3階と4階の病室では、今月20日以降、エアコンが故障していて、警察は、30度を超える暑さで熱中症になった可能性があると見て、28日夜、容疑者を特定せず、殺人の疑いで病院を捜索しました。
29日は午前中、岐阜市の保健所が立ち入り検査をして、当時の状況や病院の対応などを確認しています。
岐阜市などによりますと、亡くなった4人は、それぞれ広さ10畳ほどの別々の病室に入っていましたが、いずれも家庭用の扇風機が1台しか置かれていなかったということです。
さらに28日夕方、4人とは別の84歳の男性の患者が死亡したことが新たにわかりました。
警察は、これまでに死亡した患者の死因を調べるとともに、今後、現場検証をして、病院の管理体制について捜査を進めることにしています。
業者に修理依頼も 1か月以上かかるとの回答
病院や岐阜市などによりますと、この病院のエアコンは、各病室の天井に吹き出し口が設置されています。
室温や風量などをフロアごとに管理する仕組みになっていて、故障したのは3階と4階を制御する機械だということです。
病院によりますと今月20日ごろに故障したあと業者に修理を依頼しましたが、業者からは1か月以上かかると伝えられていたということです。
病院に冷風機運び込まれる
病院には29日午前9時ごろ、冷風機6台が運び込まれました。
病院は取材に応じていませんが、エアコンが故障している3階と4階の病室に設置するものとみられます。
母親が入院中の男性「様子確認してほっとした」
この病院に母親が入院している岐阜県大垣市の44歳の男性は「病院で何人も死亡しているニュースを見て心配になって来ました。母の様子を確認できてひとまずほっとしています。母は、もともとエアコンの効いていない3階に入院していましたが、エアコンのある2階に移されていたようです。ただ、4人くらいで使う部屋に6人が入れられているのでベッドとベッドの間がとても狭そうでした」と話していました。
保健所 医師会に転院協力求める
岐阜市医師会は、市の保健所からの要請を受けて、29日午前、「Y&M 藤掛第一病院」の患者が転院や通院先の変更を希望した場合は、受け入れに協力するよう求める文書を医師会に所属する市内の病院や診療所などに送りました。