日本時間の28
日夜に
起きたインドネシア
中部のスラウェシ
島を
震源とするマグニチュード7.5の
地震で、
最大で
高さ
3mの
津波が
発生しました。
倒れた
建物の
下敷きになって
複数の
死者が
出ている
ほか、
沿岸の
住宅などが
津波の
被害に
見舞われていて、インドネシア
政府は
現地に
軍や
警察を
派遣するとともに
被害状況の
把握を
急いでいます。
アメリカの
地質調査所によりますと、28
日午後6時すぎ(
日本時間28
日午後7時すぎ)、インドネシア
中部のスラウェシ
島で
深さ10
キロを
震源とするマグニチュード7.5の
地震が
起きました。
インドネシアの気象当局によりますと、この地震の約20分後にスラウェシ島の中部のパルとドンガラで最大で高さ3mの津波が観測されました。
国家防災庁によりますと、この地震で、倒れた建物の下敷きになって複数の死者が出ているほか、沿岸の住宅などが津波の被害に見舞われたということです。
地元のメディアは津波がパルに到達したとみられる映像を繰り返し伝え、海から白波が押し寄せて激しい勢いで町を襲う様子が映されています。
ただ現地は通信状態が悪く、被害の詳しい状況は分かっていないほか、この地震のほかにもマグニチュード6前後の地震が複数回起きて死傷者が出ていて、被害の拡大が懸念されています。
インドネシア政府は現地に軍や警察などを派遣して救助活動にあたるとともに、被害状況の把握を急ぐことにしています。
パル周辺 地震が頻発
USGS=アメリカ地質調査所によりますとマグニチュード7.5の地震が起きたパルの町の半径100キロ以内では28日、地震がひんぱんに起きていました。
マグニチュード4.5以上の地震だけでも、7.5の地震の前に5回、後に15回、観測されています。
これまでのところ、パルやその近くのドンガラ以外から津波の被害は報告されておらず、インドネシアの国家防災庁の報道官はツイッターで「津波の詳しい原因の解明を進めている」としています。
地元メディア「死者少なくとも30人」
地元メディアは、津波を観測したパルの町がある、中部スラウェシ州の公立病院の医師の話として「各地の病院からの情報では、これまでに少なくとも30人が死亡した。病院には手術が必要な患者も運ばれてきている」と伝えています。
インドネシア大統領 救助活動に全力
インドネシアのジョコ大統領はスラウェシ島で起きた地震について、28日夜に記者団に対し「今回の地震と津波で被害を受けた人たちにお見舞い申しあげる。政府の関係機関や軍に、この事態に対処するよう指示を出した」と述べて、救助活動や被災者の支援に全力を尽くす考えを示しました。
空軍が200人の救援隊派遣
インドネシア空軍の広報担当者は、首都ジャカルタにあるハリム空港で報道陣の質問にこたえ、29日朝早く、スラウェシ島に向けて救援隊の第1陣となる200人を派遣したことを明らかにしました。
そのうえで、被災地では今後も余震が続くおそれがあることから、「この数日間は、すべてのチームが24時間態勢で対応にあたる」と述べました。