菅総理大臣は16日、河野行政改革担当大臣に対し、「縦割り110番」といった、実態に合わない規制や縦割り行政の弊害に関する情報を国民から集約する仕組みを設けるよう、検討を指示しました。
これを受けて、河野行政改革担当大臣は、みずからのウェブサイトに「行政改革目安箱」と名付けたページを設け、「縦割り110番」という名称も併記されています。
河野大臣はおよそ180万のフォロワーがいるみずからのツイッターで、「むだな規制、仕事を妨げている規制、役所の縦割りで困っていることなど、規制に関する情報をお送りください」と呼びかけていて、中央省庁の職員からの情報提供も歓迎するとしています。
一方で、氏名や住所、メールアドレスといった個人情報も併せて伝えるよう求めています。
河野大臣は、速やかに情報提供の仕組みを作ることで、菅総理大臣が重視する規制改革をスピード感をもって進めるねらいがあるものとみられます。
加藤官房長官「スピーディーな対応」
加藤官房長官は午後の記者会見で「菅総理大臣が言っているように『国民のために働く内閣』として、やるべきことを一つ一つ進めていくという意味では、スピーディーな対応を取られていると思う」と述べました。
そのうえで、記者団が「個人のホームページでは、情報流出の懸念もあるのではないか」と質問したのに対し、「投稿される方は、セキュリティーの状況も踏まえながら投稿されるんだろう。河野大臣も、これをベースにしながら次の展開も考えているのではないか」と述べました。
「目安箱は破裂しそうな状況」
河野行政改革担当大臣は、みずからのウェブサイトに縦割り行政の弊害に関する情報を誰でも投稿できる「行政改革目安箱」を設けたことについて、「立ち上げたら、もう700通くらい情報がきて、目安箱は破裂しそうな状況だ。激励のメールや、デジタル化を早くやれというようなものもあるが、具体的な規制改革の話も多くいただいている。なるべく具体的なものからしっかり手を着けたい」と述べました。