就任後初めての
外国訪問としてベトナムを
訪れている
菅総理大臣は、19
日フック
首相との
首脳会談に
臨み、
南シナ海への
進出を
活発化させる
中国を
念頭に、
自由で
開かれたインド
太平洋の
実現に
向けた
連携や、
経済や
安全保障など幅広い分野での
協力を
確認する
見通しです。
就任後初めての
訪問国、ベトナムに18
日夜、
到着した
菅総理大臣は19
日午前、
首都ハノイ
市内の
首相府でフック
首相との
首脳会談に
臨むほか、ASEAN=
東南アジア諸国連合に関する政策スピーチを
行う予定です。
菅総理大臣は首脳会談で、ベトナムが議長国を務めるASEAN関連の首脳会議が来月、開催されるのを前に、南シナ海への進出を活発化させる中国を念頭に、法の支配に基づく自由で開かれたインド太平洋の実現に向けた連携を確認したい考えです。
そして、防衛装備品の移転や技術協力の促進に向けた協議を行うなど、安全保障分野での連携の強化を図る方針です。
また、新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえ、日本へのマスクなどの物資の供給網、いわゆるサプライチェーンの強化など経済面での協力の進展を目指すほか、ビジネス関係者を対象とした早期の往来再開などについて意見を交わすことにしています。
訪問のねらいは
菅総理大臣が、初めての訪問先にベトナムとインドネシアを選んだのは、日本が掲げる「自由で開かれたインド太平洋」を実現するために、要となる国と位置づけているからです。
菅総理大臣としては、中国が東シナ海、南シナ海への進出を強める中、来月予定されるASEAN関連首脳会議を前に両国との連携を確認し、この地域の平和と繁栄を主導する決意を内外に示したい考えです。
ただ、ベトナム、インドネシアともに中国との経済的結び付きが強く、関係を維持したいという思いがあるのも事実です。
このため菅総理大臣が、両国との間で、法の支配など普遍的な価値の重要性を共有し、足並みをそろえて国際社会に力強いメッセージを打ち出せるのか、早速、外交手腕が問われることになります。