Japanese News: 電通社員過労自殺労働局労務管理に問題ないか調査

大手おおて広告こうこく会社かいしゃ、電通でんつうの新入しんにゅう社員しゃいんの女性じょせいが過労かろうのため自殺じさつした問題もんだいで、東京とうきょう労働ろうどう局きょくは１いち４よん日にちに電通でんつうに調査ちょうさに入はいり、社員しゃいんに違法いほうな長時間ちょうじかん労働ろうどうをさせていないかなど労務ろうむ管理かんりに問題もんだいがないか調しらべを進すすめています。電通でんつうに去年きょねん入社にゅうしゃした高橋たかはしまつりさん（当時とうじ２に４よん）が、長時間ちょうじかん労働ろうどうによる過労かろうのため自殺じさつした問題もんだいを受うけて、東京とうきょう労働ろうどう局きょくの過重かじゅう労働ろうどう撲滅ぼくめつ特別とくべつ対策たいさく班はんなどは１いち４よん日にち、東京とうきょう・港みなと区くの電通でんつうの本社ほんしゃに抜き打ぬきうちの調査ちょうさに入はいりました。

電通でんつうは、高橋たかはしさんのいた部署ぶしょでは労働ろうどう組合くみあいとの間まで残業ざんぎょう時間じかんの上限じょうげんを月つき７なな０ぜろ時間じかんとする協定きょうていを結むすんでいたということですが、高橋たかはしさんはそれを上回うわまわる月つき１いち０ぜろ５ご時間じかんの残業ざんぎょうを行おこなっていたとして、労災ろうさいが認みとめられています。

東京とうきょう労働ろうどう局きょくは、電通でんつうが社員しゃいんに対にたいして労使ろうしの協定きょうていを上回うわまわる違法いほうな長時間ちょうじかん労働ろうどうをさせていないかなど、労務ろうむ管理かんりに問題もんだいがないか調しらべを進すすめています。

今回こんかい、厚生こうせい労働ろうどう省しょうは、電通でんつうの本社ほんしゃだけでなく、全国ぜんこくすべての支社ししゃを対象たいしょうに調査ちょうさを行おこなうという異例いれいの対応たいおうをとっていて、違反いはんが見みつかった場合ばあい、是正ぜせい勧告かんこくをするほか、特とくに悪質あくしつなケースについては刑事けいじ事件じけんとして書類しょるい送検そうけんすることを検討けんとうすることになります。

弁護士べんごし「企業きぎょう全体ぜんたいが本気ほんきで考かんがえ取り組とりくむこと強つよく求もとめる」

電通でんつうでは、平成へいせい３さん年ねんにも入社にゅうしゃ２に年ねん目めの２に４よん歳さいの男性だんせい社員しゃいんが過労かろうのため自殺じさつし、平成へいせい１いち２に年ねん、最高裁さいこうさいの判決はんけつとして初はじめて、過労かろう自殺じさつについて会社かいしゃの責任せきにんが認みとめられました。

このとき男性だんせいの遺族いぞくの弁護士べんごしを務つとめた川かわ人じん博はく弁護士べんごしは、今回こんかい、高橋たかはしまつりさんの件けんでも、労災ろうさいを認定にんていしてもらうため支援しえんを行おこないました。

電通でんつうで若わかい社員しゃいんの過労かろう自殺じさつが繰り返くりかえされたことについて、川かわ人じん弁護士べんごしは「最高裁さいこうさいの判決はんけつを受うけて、電通でんつうは改善かいぜんに向むけて取り組とりくんだはずだった。しかし、その後そのごまた長時間ちょうじかん労働ろうどうや過重かじゅう労働ろうどうがまん延まんえんするようになり、職場しょくばは元もとに戻もどってしまったと思おもわざるをえない。調査ちょうさの結果けっか、法律ほうりつ違反いはんがあれば、厳きびしく企業きぎょうを指摘してきし、法律ほうりつに基もとづいた処置しょちを講こうじてもらいたい」と話はなします。

そのうえで「おととし過労かろう死し防止ぼうし法ほうが制定せいていされたにもかかわらず、このような痛いたましい過労かろう死しが繰り返くりかえされ、実じつに残念ざんねんであり、悔くやしいという思おもいだ。企業きぎょうの経営けいえいトップをはじめ企業きぎょう全体ぜんたいが、今回こんかいの深刻しんこくな状況じょうきょうを本気ほんきになって考かんがえ、取り組とりくむことを強つよく求もとめたい」と話はなしていました。