2011年3月の東日本大震災のとき、宮城県石巻市の大川小学校に大きな津波が来て、74人の子どもが亡くなりました。この中の23人の子どもの家族は、石巻市と宮城県に、亡くなった子ども1人に1億円、全部で23億円払うように訴えました。
仙台地方裁判所は26日、「学校に津波が来る7分前に、津波が来たことを知らせる車が学校の近くを通りました。このとき、学校は津波が来る危険があることを知ることができました」と言いました。
そして裁判所は「学校は子どもたちを海岸から7mぐらい高い場所に避難させようとしました。しかし、7mでは十分ではありませんでした。学校の裏にある山は1分ぐらいで登ることができます。子どもたちもこの山に登ったことがあったので、この山に避難することもできました。学校の避難のしかたは間違いでした」と言いました。
裁判所は石巻市と宮城県に、全部で約14億2600万円を払うように言いました。
裁判のあと、家族たちは「いい結果が出て、亡くなった子どもも喜んでいると思います。石巻市と宮城県と学校は同じ間違いをしないでほしいです」などと言っていました。