28日朝、
横浜市で
路線バスや
軽トラックなど
合わせて
3台が
衝突し、はずみで
軽トラックが
登校中の
小学生の
列に
突っ込み、
1年生の
6歳の
男の子が
死亡、
小学生8人を
含む
11人が
重軽傷を
負いました。
警察は、
軽トラックの
87歳の
運転手から
事情を
聴くなどして
事故の
状況を
調べています。
28日午前8時すぎ、
横浜市港南区大久保の
市道で
軽トラックが
軽乗用車に
追突したあと、さらに
軽乗用車が
前の
停留所に
止まっていた
路線バスにぶつかりました。
この事故のはずみで軽トラックが集団登校をしていた小学1年生から5年生、合わせて9人の列に突っ込んで横転し、このうち1年生の田代優くん(6)が頭を強く打って死亡しました。このほか小学生8人と軽乗用車などに乗っていた男女3人の合わせて11人がけがをしました。警察によりますと、このうち小学生2人は重傷だということです。路線バスには、乗客らおよそ30人が乗っていましたが、けがはありませんでした。
現場は、横浜市営地下鉄の上大岡駅から西に300メートルほど離れた住宅街の中を通る一方通行の道路で、小学校の通学路になっていました。
警察は、最初に追突事故を起こした軽トラックの87歳の運転手から過失運転致死傷の疑いで事情を聴くなどして、事故の状況を詳しく調べています。
「すべてが信じられません」
亡くなった田代優くんの祖母は、「とても優しい子でした。きのうも私の家に来て運動会の報告をしてくれて、『来年は一番を取るから』と話していました。晩ごはんを一緒に食べたあと私が運動会のために買った赤色と黄色の靴を履いて帰り、このとき後ろ姿が見えなくなるまで見送ったのが最後でした。すべてが信じられず、優の死を受け入れられません」と話していました。
校長「通学路の変更も含めて対策考えたい」
事故に巻き込まれた小学生が通う横浜市立桜岡小学校の高島典子校長は報道陣の取材に応え、「かけがえのない命を失い、悲しみでいっぱいです。この痛ましい事故を深刻に受け止めています」と話しました。
事故が起きた道路については「交通量が多く危険性が高いことは認識していましたが、現場の近くに住む児童もいるので通学路として利用せざるをえませんでした」と述べました。
そのうえで今後の安全対策については「保護者や地域の住民と話し合いながら通学路の変更も含めて対策を考えたいです」と話していました。
事故の様子が防犯カメラに
事故現場から20メートルほど手前に設置されていた防犯カメラには、事故直前の午前8時すぎ、小学生9人が道路の左側を一列で歩いて小学校に向かう姿が写っていました。
子どもたちと路線バスが通り過ぎて画面から消えて5秒後に緑色の軽乗用車が通ります。そして軽乗用車から15秒ほどあとに白い軽トラックが通過しています。軽トラックは、バスや軽乗用車よりも速いスピードで通過しているように見えます。
このあと事故が起き、軽トラックが小学生の列に突っ込みました。また、別の角度で設置された防犯カメラには、事故の直後、大人たちが駆け寄ってきたり、携帯電話で通報したりしているような様子が写っていました。