7日は、
東京・
築地市場から
移転した
豊洲市場が
新たに
開場する
当初の
予定日でしたが、
盛り土をめぐる
一連の
問題で、
移転の
先行きは
見通せないままです。
築地市場の
業者は
多額の
費用をかけて
移転の
準備を
進めてきたため、
延期に
伴い
発生する
負担が
深刻化していて、こうした
負担に対する
補償の
枠組みや
財源をどう
確保するのかが
当面の
焦点となります。
東京・
中央区の
築地市場は、
老朽化が
進んだことなどから、
東京都が
15年前、
江東区豊洲への
移転を
決め、
7日は
豊洲市場が
開場する
当初の
予定日でした。しかし、
東京都の
小池知事が
豊洲市場の
安全性の
確保が
十分でないことなどを
理由に
8月に
移転の
延期を
表明したあと、
市場の
建物の
下に
盛り土がないことが
判明するなど
問題が
相次いで
明らかになり、
移転の
先行きは
見通せないままです。
築地市場の業者は、多額の費用をかけて移転に向けた準備を進めてきていて、豊洲市場で当初予定された7日からの営業開始に合わせ、新たな従業員の雇用や冷凍庫など資機材の調達をすでに行っているだけに延期に伴い発生する負担は日に日に深刻化しています。
このため、小池知事は業者の負担に対する補償の枠組みを決めるため、弁護士など有識者による検討会を今月中旬に設置し、業者の支援に取り組む考えを明らかにしているほか、都でも財源をどう確保するのかについて調整を進める方針で、その行方が当面の焦点となります。
移転予定だった日の朝 築地市場では
当初、築地から移転した豊洲市場が新たに開場する予定日だった7日、築地市場は、まだ暗いうちから仲卸人たちが運搬車で慌ただしく行き交ったり、外国人観光客が訪れたりと、ふだんと変わらない光景が見られました。
市場で働く75歳の卸売業者の男性は「移転できないのはしかたないことですし、築地で働く人の間には諦めの雰囲気が広がっています。市場では誰も移転のことを話題にしなくなっています」と話していました。また、市場で仕入れた海産物を全国に発送しているという52歳の男性は「築地には30年通っています。先行きが見通せないのは不安ではありますが、使い勝手のことを考えると、豊洲に移転するよりも築地のままのほうがいいです」と話していました。