今月6日までの
1週間に、
関東地方の
1都6県の
医療機関を
受診したインフルエンザの
患者数は、いずれも
去年の
同じ
時期と
比べて
多くなっていて、
栃木県内では
1医療機関当たりの
患者数が
1.
66人と
流行入りの
目安となる
1人を
超えています。
NHKが
関東地方の
1都6県に
取材したところ、
今月6日までの
1週間に
指定された
医療機関を
受診したインフルエンザの
患者数は、
東京都が
242人(
前年同期比+
183)、
神奈川県が
160人(
前年同期比+
98)、
埼玉県が
165人(
前年同期比+
142)、
千葉県が
116人(
前年同期比+
92)、
茨城県が
85人(
前年同期比+
80)、
栃木県が
126人(
前年同期比+
122)、
群馬県が
52人(
前年同期比+
51)となっています。
また、1医療機関当たりの患者数は、東京都が0.58人(前年同月比+0.44)、神奈川県が0.48人(前年同期比+0.28)、埼玉県が0.65人(前年同期比+0.56)、千葉県が0.54人(前年同期比+0.43)、茨城県が0.71人(前年同期比+0.67)、栃木県が1.66人(前年同期比+1.61)、群馬県が0.55人(前年同期比+0.54)となっています。
いずれの都や県でも、去年の同じ時期に比べて患者数が多くなっていて、栃木県ではすでに流行入りの目安となる1医療機関当たり1人を超え、今月10日、「県内でインフルエンザの流行が始まった」と発表しています。栃木県内でインフルエンザの流行が始まるのは昨シーズンより2か月以上、早いということです。
各地の自治体では手洗いの徹底や早めの予防接種などを呼びかけています。
すでに学年閉鎖や学級閉鎖の学校も
インフルエンザの影響で学年閉鎖や学級閉鎖をした小学校や中学校も出ています。
NHKが関東地方の1都6県に取材したところ、今月6日までの1週間に学年閉鎖や学級閉鎖をした小中学校は東京都で2校、神奈川県で3校、埼玉県で4校、千葉県で2校、茨城県が4校、栃木県で5校、群馬県で2校となっています。
東京でも出足早く注意喚起
今月6日までの1週間に、東京都内の医療機関を受診したインフルエンザの患者数は240人余りで、1医療機関当たりの患者数は去年の同じ時期の4倍を超えました。都は早めの予防接種や手洗いの徹底を呼びかけています。
東京都によりますと、今月6日までの1週間に都内の指定された414の医療機関を受診したインフルエンザの患者数は242人で、前の週に比べて83人増加しました。また、1医療機関当たりの患者数は0.58人と前の週に比べて0.19増加しています。これを去年の同じ時期と比較すると4倍を超えていて、去年よりも早い時期にインフルエンザの患者が増えている傾向がうかがえます。
東京都は「流行の兆しなのかどうかは今後の動向を見ていく必要があるが、早めに予防接種を受けたり手洗いを徹底したりするなど予防策を心がけてほしい」と話しています。
「早めに予防接種を」
東京・文京区にある「松平小児科」では今シーズン、インフルエンザと診断された患者はまだいないということですが、最近、体調を崩して受診に訪れる子どもたちが相次いでいるということです。
14日も朝から高熱や下痢などの症状を訴える子どもを連れた母親が次々と訪れていました。この診療所では先月1日からインフルエンザのワクチンの接種を始め、最近では1日に20人から30人が接種を受けるなどピークを迎えているということです。
9か月の男の子のワクチン接種に訪れた母親は「ことしはインフルエンザの流行が早いと聞いているので心配です。赤ちゃんに重い症状が出たら困るのでふだんから手洗いなど予防に努めたい」と話していました。
小児科医の松平隆光医師は「最近は寒暖差が激しいので免疫力が落ちてインフルエンザに早くかかる可能性は十分にある。インフルエンザの接種をしてから抗体ができるまでに数週間かかるので早めに接種してほしい」と話していました。