今月19日までの1週間に(11/13~19)起きた事故のニュースや、再発防止に向けた取り組みをまとめました。(14日)
茨城県つくば市の交差点で77歳の男性が運転する軽トラックが、軽乗用車と出会い頭に衝突するなど車3台が関係する事故があり、1人が死亡、4人がけがをしました。交差点に信号機はありませんが見通しはよく、軽トラックの側に一時停止の標識があったということです。
山梨県上野原市では、82歳の男性が運転する乗用車が道路沿いの住宅に突っ込みました。けがをした人はいませんでしたが、車は住宅の壁を突き破って、ボンネットの部分が1メートルほど建物の中に入った状態で止まりました。
警察によりますと、運転していた男性は「向かいの店の駐車場に車を止めようとした際、ブレーキとアクセルを踏み間違えた」と話しているということです。
続発する高齢者の事故
(14日)
茨城県つくば市の交差点で77歳の男性が運転する軽トラックが、軽乗用車と出会い頭に衝突するなど車3台が関係する事故があり、1人が死亡、4人がけがをしました。交差点に信号機はありませんが見通しはよく、軽トラックの側に一時停止の標識があったということです。
山梨県上野原市では、82歳の男性が運転する乗用車が道路沿いの住宅に突っ込みました。けがをした人はいませんでしたが、車は住宅の壁を突き破って、ボンネットの部分が1メートルほど建物の中に入った状態で止まりました。
警察によりますと、運転していた男性は「向かいの店の駐車場に車を止めようとした際、ブレーキとアクセルを踏み間違えた」と話しているということです。
(15日)
愛知県知多市の信号機のない交差点で軽トラックとミニバイクが衝突し、ミニバイクに乗っていた17歳の専門学校生の男性が意識不明の重体になっています。軽トラックの73歳の運転手は、警察の調べに対して「バイクに気付くのが遅れてしまった」と話しているということです。
山形県鶴岡市の交差点で、85歳の男性が運転する軽乗用車が右折待ちをしていた路線バスに衝突し、バスの乗客など2人がけがをしました。警察によりますと、軽乗用車が赤信号の交差点に進入するのを複数の人が目撃していたということです。
(16日)
千葉県栄町で、乗用車が対向車線を走ってきた軽乗用車と衝突し、軽乗用車に乗っていた幼い男の子が大けがをするなど男女5人がけがをしました。乗用車を運転していた75歳の男性は「遠くを見ていた」と話しているということで、警察は、現場の状況などから男性の乗用車が対向車線にはみ出したと見て調べています。
福岡市南区の自動車販売店に83歳の男性が運転する車が突っ込みました。けがをした人はいませんでしたがガラス製のシャッターや中にあった試乗車などが壊れました。男性は、販売店の駐車場から車を出そうとして事故を起こし、警察の調べに対して「シートベルトを締めながらアクセルを踏んだら急発進した」と話しているということです。
(17日)
福岡県芦屋町では、スーパーマーケットの出入り口に車が突っ込みました。店内にいた客などにけがはありませんでしたが、車を運転していた74歳の女性が首に軽いけがをしました。
当時、女性は駐車場に車を止めようとしていたということで、警察はアクセルとブレーキを踏み間違えたことが事故の原因と見て調べています。
政府などが対策強化へ
(15日)
相次ぐ高齢ドライバーの事故を受けて、政府は関係閣僚会議を開きました。この中で、安倍総理大臣は、認知症対策を強化した改正道路交通法の来年3月の施行に万全を期すとともに、事故防止に向けた対策を積極的に講じるよう関係閣僚に指示しました。
この改正道路交通法では、75歳以上を対象にした検査で「認知症のおそれがある」と判断された場合には、医師の診断を義務づけるなど認知症検査の態勢が強化されます。これを前に、精神科医などで作る日本老年精神医学会は提言をまとめ、厚生労働省などに送りました。
提言では、高速道路の逆走を防止するゲートの設置のほか、自動ブレーキやペダルの踏み間違い防止装置を標準装備とすることなど、ハードウエアの普及や新たな研究開発を求めています。
そのうえで、高齢者講習会の際に認知能力を正しく評価するため教習所の外での実車テストの導入を検討することや、運転免許証を自主返納するなどした高齢者にタクシーやバスの乗車券などの代替策を用意することを求めています。
事故防止の取り組みも
(17日)
北九州市の自動車学校で、65歳以上の高齢のドライバーに安全運転を学んでもらう教室が開かれました。
はじめに、警察官が年をとるにつれて動作に時間がかかるようになることを指摘したうえで、乗車する前に体調のよしあしを確認し、運転する際は背筋を伸ばしてきちんとした姿勢をとるようアドバイスしました。
また、教習所の教官は、交差点では左右の確認を徹底することや、物陰がある場合には人の飛び出しなどを予測しスピードを落とすことを指導していました。
参加した70代の男性は「初心に戻って、気をつけて運転したい」と話していました。
(16日)
75歳以上で運転免許証を保有している人は去年の時点でおよそ478万人と、10年間でほぼ倍増しています。
高齢ドライバーの事故が相次ぐ中、警視庁は体調が悪いときは無理に運転をしないことや、運転に不安を感じたら免許証を返納するよう街頭でお年寄りに呼びかけました。
警視庁交通総務課の藤本裕行管理官は「今後、高齢者が増えるにつれて事故の懸念は高まります。運転能力の低下を自覚して、不安を感じることがあれば免許証の返納を検討してほしいです」と話していました。