東日本大震災の
津波で
被災し、
不通になっていた
JR常磐線の
宮城県と
福島県を
結ぶ
区間で、
10日朝、
5年9か月ぶりに
運転が
再開されました。
運転が
再開されたのは、
JR常磐線の
宮城県亘理町の
浜吉田駅と
福島県相馬市の
相馬駅の
間のおよそ
23キロの
区間です。
この区間は震災の津波で大きな被害を受けて不通になり、線路が震災前より最大で1キロほど内陸に移設されました。
10日朝は宮城県山元町の山下駅で1番列車の出発を前に午前5時半から式典が開かれ、齋藤俊夫町長が「この途切れた鉄路がつながる喜び、安ど感を皆様と大いに分かち合いたいと思います」とあいさつしました。
そして、駅長の合図とともに午前5時42分に1番列車が出発すると、訪れた人たちは手を振ったり、写真を撮ったりして列車を見送りました。
式典に訪れた山元町の70代の女性は「この日を待ちわびていたので、きょうは絶対早起きして列車を見送ろうと決めていました。これからは電車に乗って仙台や、もっと遠くの街に出かけたいです」と話していました。
10日の運転再開で、宮城県南部と福島県北部の沿岸が5年9か月ぶりに電車で結ばれました。
JR常磐線は、10日の運転再開後も、原発事故の避難指示区域を含む福島県内のおよそ36キロの区間で不通の状態が続き、JRは平成31年度末までに全線での運転再開を目指しています。