群馬県沼田市の国道で軽ワゴン車が大型トラックと正面衝突して、軽ワゴン車に乗っていた70代の夫婦が死亡しました。警察は、軽ワゴン車がセンターラインを越えて対向車線にはみ出したと見て事故の原因を調べています。
あとを絶たない高齢者の事故
(9日)
群馬県沼田市の国道で軽ワゴン車が大型トラックと正面衝突して、軽ワゴン車に乗っていた70代の夫婦が死亡しました。警察は、軽ワゴン車がセンターラインを越えて対向車線にはみ出したと見て事故の原因を調べています。
(10日)
山梨県で高齢ドライバーの車が店舗などに突っ込む事故が2件、相次ぎました。このうち、韮崎市のドラッグストアには89歳の男性が運転する車が突っ込みました。男性は駐車スペースから出る際に事故を起こし、「安全を確認するためにブレーキを踏もうとして誤ってアクセルを踏んだ」と話しているということです。
(10日)
群馬県高崎市の交差点で横断歩道を渡っていた小学6年生の男の子が乗用車にはねられ足の骨を折る大けがをしました。現場は信号機のある交差点で、警察は、乗用車の72歳の運転手から事情を聴いて当時の信号の状況などを調べています。
75歳以上のドライバー死亡割合高まる
(9日)
高齢ドライバーの事故防止が課題となる中、おととし1年間に起きた75歳以上のドライバーによる死亡事故で運転していた本人が死亡した割合は、75歳未満のドライバーのおよそ2倍に上ったことが警察庁への取材でわかりました。
それによりますと、75歳未満のドライバーによる死亡事故では運転していた本人が死亡したケースがおよそ32%だったのに対し、75歳以上ではおよそ64%に上ったということです。
警察庁は、高齢による身体能力や判断力の低下が背景にあると見て詳細な分析を進め、今後の対策に生かすことにしています。
(11日)
徳島県は、警察などと合同で事故の防止対策を検討するワーキングチームを立ち上げました。初めての会合にはおよそ20人が参加し、脳に障害がある患者のリハビリを支援する作業療法士が講師として招かれました。
このなかで作業療法士は「高齢者に記憶力や理解力など運転能力があるかどうかの検査を受けてもらい、その結果を基にリハビリを行えば、運転能力の向上に役立つ可能性がある」と説明しました。ワーキングチームでは、免許の返納を促す取り組みなどについても検討を進めることにしています。
認知症学会などが提言
(12日)
ことし3月に施行される改正道路交通法では、75歳以上を対象にした検査で「認知症のおそれがある」と判断された場合に医師の診断を義務づけるなど、認知症検査の態勢が強化されます。
改正法の施行を前に、日本認知症学会や日本老年医学会など4つの学会が提言をまとめました。この中では、高齢者、特に認知症の人の尊厳を守り、運転をやめた後の生活の質の保証に努めることや、運転技能を判断するための適正な基準を設けることなどを提言しています。